友達の友達、（たかいの） (ページ43)

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41ー観覧車ーページ43

「あ、俺アイス食べたい！他に食べたい人いる？」

一通り乗った後、有岡くんが急にそんなことを言い出した。

その有岡くんの声に手をあげる山田。

「俺はパス」

「俺もいいかな」

「OKじゃあ山田アイス買いに行こうぜ！」

2人が「行ってくるな〜」と段々遠くなっていくにお互いに無言になる

周りの楽しそうな空間とは逆に、まるで怖い先生が来た時の自習の時間みたいな静けさだった。

今しか…チャンスはないと思った。

「…伊野尾くん、行こ」

「え、ちょっ高木？」

実は伊野尾くんが観覧車を乗りたそうにチラチラ見ていたのを俺は気づいていた。

多分男4人だし、言いづらかったんだろうな…

伊野尾くんの手を引っ張ったままそのまま観覧車に乗る

「1周15分です。行ってらっしゃーい」

バタンと観覧車のドアが閉まれば途端に静寂が訪れた。

「…何で…？」

「ここのジンクス、知ってる？」「ジン…クス？」

「あそこの観覧車に片思いしてる人と乗ると両思いになるとか…」

「ジンクスに頼るわけじゃないけどさ俺にも伊野尾くんが好きだって言わせてよ」

「好き…」

「慧…好きだ。他の誰よりも…慧が…好きだよ」

顔を真っ赤にさせ目をうるうるさせた彼にそっと近づき、

観覧車の頂上でひとつに重なった