35ー借り物競争ー ページ37
〈続いては借り物競争です
1番最初のチームが走り、次は俺。他に走者は3人。
借り物競争手間1位取るのはお題によるよな…
パンと音がなれば一切に走り出す俺たち。えーっと借りるもの借りるもの…
4枚の紙が置いてあり、自由に取れる方式。
封筒を開けると、
高木「…大切な人」
…いや高校生にしてはお題難しくね！？
でも俺はそれを聞いた途端頭の中に浮かんだ
彼だ。
他の皆が紙を見て悩んでいる間に俺は急いで2年生の席まで走って向かう。
高木「伊野尾くん！」
うわ…見知らぬ先輩が沢山…。伊野尾くんの名前を呼んでも返事はなかった。
「伊野尾〜？」「伊野尾くんどこ…？」「トイレじゃね？」
「伊野尾くん救護テント行くって言ってなかった？ほら、保健係だから」
そこまで聞いて、テントの方を見る。…あの頭…
「ありがとうございます」
他の走者もお題の置いてあるテーブルから離れてる…急がないと…。
高木「伊野尾くん！」
伊野尾「ほぁ！？びっくりした…高木？」
高木「ちょっとついて来て！」
腕を軽く引っ張るも「ちょいちょいちょい…何？」と状況が掴めていない模様。
その間にもお題をクリアしたであろう走者がゴールテープに向かって走ってる…。
説明してる時間もない…くそ…こうなったら…
高木「伊野尾くん…！ごめん！」
伊野尾「えぇ！？」
膝の裏を抱え、首に手を添える
いわばお姫様抱っこ。
2学年の席から歓声があがる…クソ恥ずかしい…
伊野尾「た、高木！？何して」
高木「ごめん、ちょっとじっとして！」
椅子に座ってる生徒も、他の走者も、保護者の方も、みんな俺らに釘付けになっていた。
俺らはそのままゴールテープを切った
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作成日時：2023年7月11日 11時
