26ー2人でー ページ28
有岡「ふわぁぁ…ねっみ…」
「わりぃ…今日は眠いからUNO出来ないかも…」今にも布団の上に崩れそうな大ちゃん
大丈夫、大ちゃん。みんな眠いからUNOなんて出来ないよ…笑。
高木も山田も、俺も。昨日の疲れと今日の疲れが出たのかテレビを見てぼーっとして、夜のニュースが始まると一斉に布団を準備し始めた。
伊野尾「みんなトイレ行った…?電気消していい?」
…。みんな反応しないから消しちゃえ。…おやすみ。
〜〜
モゾモゾ。
モゾモゾ。
布団の中で誰かが動く音。寝息の音。
寝始めて数時間が経ったであろう時間。1人だけ目を覚ましてしまった。
当然起きてる人なんていない。寝た時と変わらない真っ暗な部屋。
横に寝てる人を起こさないようにゆっくり起き上がると、
みんなが寝てるところから仕切りで分けられてる、広縁と呼ばれるスペースの椅子にゆっくり腰掛けた。
窓から見える道路と、道路のすぐ先にある海。流石に人はいない
そして満月の光が海の一部を輝かせる
伊野尾「…綺麗だな…」
ふと誰かの布団が擦れる音でハッと我に返る
今何時だろ…。スマホも枕元に置いてきちゃったし、壁掛け時計はちょうど見えない位置。
伊野尾「でも…ま、いっか。」
今は時間よりも、この景色を楽しんでいたい
「…伊野尾くん?」
仕切りをスススと動かす音が聞こえたかと思うと顔を出してきた高木。
高木「…何してんの?」
伊野尾「…別に…高木こそ…」
高木「俺は…。…てかすっごい綺麗…」
伊野尾「良い景色だよね…旅館から出て見に行きたいと思うくらい…」
高木「…抜け出しちゃう?笑」
伊野尾「…え?」
高木「…旅館、2人で抜け出しちゃおっか?」
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作成日時:2023年7月11日 11時