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9ーお互い様ー ページ11

屋上にはいつものメンツ…ではなく、伊野尾くんがいた。









伊野尾「高木おはよ〜」










有岡「あー…光くんと山田は今日は別の所で食べるってさ。」










もしかして俺らに気を使ってくれたんじゃないだろうかと少し罪悪感を抱きつつ、伊野尾くんと向き合うように座った。







伊野尾「高木…ごめん…」






高木「…へ?」








伊野尾「昨日のメッセージ…」








いつもより鼓動が早くなった心臓が更に鼓動を早くする。







何、言われるんだろう…









高木「あ、昨日のメッセージね、あのき「既読スルーするつもりはなかったの…」…え!?」









いつものふわーっとした伊野尾くんはどこへやら、しゅんと項垂れてる。









伊野尾「昨日ちょっと忙しくてね、高木に返信したつもりでそのまま携帯閉じて、用事終わらせて寝ちゃって…」









「ほんとごめん…」なんてさらにしゅんと落ち込んでる。










高木「いや、急に送っちゃった俺も俺だし…」












伊野尾「朝も色々あって遅れて来たんだけど…大ちゃんに言われて、確認して…本当はすぐ返信した方が良かったかもしれないんだけど、

直接会って謝りたかったから…。遅くなってごめんね」











違う、そうじゃない。謝らせたかった訳じゃない。落ち込ませたかったわけじゃない。








高木「その…謝らないで?」











伊野尾「!!」










高木「伊野尾くんらしくない…というか、普段の明るい伊野尾くんが良い…。」









「でも、既読スルーって人によっては許せないって人もいるし」

と言葉を続けようとしていたので何か言おうとした時「はい!」と、手を叩く有岡くん。











有岡「もうネガティブいのちゃんは終わり!ポジティブに戻りなさい!」








「高木が大丈夫って言ってくれてるし、そのままだと2人ともご飯食べる時間なくなるし、2人とも謝ってばっかり!」










「ふん!」とあからさまにムッとした有岡くんに、俺らは同時に吹き出した。









伊野尾「…そうだね、大ちゃんありがとう…笑。…その、今度からはしっかり連絡するから」










高木「…うん。俺も、急に連絡しちゃったから、今回はお互い様ってことで。」

10ー衝撃ー→←8ー伊野尾くん、ー



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作成日時:2023年7月11日 11時

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