12. ページ12
朝食を作っている間、シャオロンと話をしていた。
ちなみに彼は朝、作ってきたお昼の弁当をお腹が空いたときにつまんでいたらしい。私の玄関前で。…不審者じゃん、と思わず笑ってしまった。
朝食として並べられたのは、焼いた食パンにバターを乗ったもの。そして野菜ジュース。
「「いただきます」」と二人で手を合わせてから食事をすすめる。豪勢な食事とは言えないが、誰かと食べるご飯はやっぱりとても美味しい。
「明日は、駅で待ち合わせして一緒に学校に行こう？」
「…駅、」
「それが嫌なら、今度は私がシャオロンの家の前で待ち伏せするわよ」
「え、なんで！？……分かった、駅で」
納得いかない様子でシャオロンは小さく首を縦に振ってくれた。「電車が来る10分前くらい集合で。それより1時間早くとか来ないでね」と注意喚起。本当に彼はたまに可笑しな行動をする。
「タクシー、とか使わんの」
「馬鹿言え」
そんなお金が何処にあるとお思いで？？
結局彼はお金持ちの分類で。ちなみに初めて2人で一緒に帰ったときは、切符の買い方を知らず彼と一緒に切符を買った。わざわざ一緒に電車のらなくても…と話したが、彼が頑なに電車で一緒に帰ると話すため、一緒に帰った。
彼の家は、私の最寄り駅のすぐ傍。そのため、彼と私の家は歩いて15分程度のところであるため、かなり近い。帰宅時は私の家までお見送りしてくれるが、彼にとって同じ道を辿るため二度手間である。しかし、「1人は危ないやん」と必ず玄関先まで着いてくる。…過保護だと思う。
「…きっぷ、買えた！」
「偉いえらい」
2人で電車に乗る。
学校までは電車で1時間ほど。そのため、2人で空いている席に座って黙って揺られる。
コク、コク、と彼の頭が上下に揺れる。
「眠たい…？」
「ん、」
本当に朝、何時に起きているんだろう。
そんでもって、私の分までお昼ご飯作って来てくれて。ありがたい限りだ。
「寄りかかっていいよ」
肩を貸すと、すぐに彼は寝息を立てた。私のワイヤレスのイヤホンを片耳だけつけて、音楽を聴く。穏やかな朝だった。
「よお寝た！！」
「爆睡だったね」
「俺電車すきかもしれん。揺られるの、気持ちええわ」
電車を降りて、そのまま学校へ向かう。
すっかり寝起きで元気なシャオロン。
学校に到着し、下駄箱を開けると、
ドサッ
重さと厚みを持った封筒が落ちてきた。
手に取ると、中には札束がぎゅうぎゅうに敷き詰められていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1077人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しめじ - めっちゃ好きです〜😭❤️これからも無理のない程度に更新頑張ってください！応援してます！ (11月28日 18時) (
レス) id: 34533725fa (このIDを非表示/違反報告)
匿名のヤツ - コメント失礼します。shaちゃん可愛すぎ、、額が足りひん。を間に受けるknが面白すぎる、、。 (11月4日 18時) (レス) @page13 id: 4d5241d02c (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - あんま可愛過ぎるやろ…不憫shoちゃん好き過ぎてほんと…よかったね、夢主ちゃんにいっぱい愛されるんだよ… (11月1日 15時) (レス) @page8 id: 9e64766d9e (このIDを非表示/違反報告)
りう - あ、、、すきっ (10月31日 23時) (レス) id: 8380e3b7c5 (このIDを非表示/違反報告)
るか(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新頑張って下さい！ (10月29日 21時) (レス) id: a23b083970 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
