6＿ ページ26
…
別に死んだってえーの！！
やり残したことなんて思いつかんもん！！
それに私が長生きできているのは、
皆のおかげだから。
そう言うと真っ先に突っかかってくるのは
意外にもコネシマだった。
「俺らのために生きるぐらい言ってみいや」
けど、Aは決して口にしない。
生気が感じられないわけではないのだが、
生きる執着が人一倍少ないのである。
「善処しまーす」
ケラケラ笑いながら毎日を生きていた。
コネシマが見る悪夢は決まってあの日のこと。
「コネシマ！！私、初めてグルッペンから単独任務貰った！！」
ウキウキして話すA。
一方でコネシマは一瞬驚き、
そして「は？」とドスの効いた声を漏らす。
後ろから遅れて付いてきた鬱はあちゃ、と顔を顰める。
「シッマには言うたらアカンて言うたやろ」
軽々しく言う大先生にも、
単独任務を甘く見ているAにも腹が立った。
状況を理解できないAは首を傾げて、
不安そうにコネシマを見上げた。
「…応援してくれへんの？」
Aは、未熟だ。
近距離も、遠距離も苦手で戦闘には不向き。
かと言って、状況判断が早いわけでもなく、
打開策を考えることに特化しているわけでもない。
痛みに弱くて、方向音痴、暗い所が苦手。
挙げて言ったらきりがない。
「Aを信頼してるから託すんだ」
「ほらみろー！！」
グルッペンに問い詰めれば呆れたように言われた。
威張ってるAは笑っている。
「コネシマは怖いんや！私が出世して、私の部下になることが！」
何処からその自信が沸き上がってくるのかは分からないが、
「怪我すんなよ」とだけ言って、
頭を撫でれば満足そうに微笑むA。
”敵国の敷地で自害した”
嘘だと思った。
痛いことが嫌いで、
血が苦手で、
弱虫な彼奴が、
「嘘やッ！んなわけないやろ、嘘つくなや！！！！」
”別に死んだってえーの”
俺らと一緒におることは嫌やったんか。
なぁ、答えてや。
…
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774号（現在稼働中）(プロフ) - → 所々に散りばめられた意味深な言葉に真実を考察してみたり、登場人物の細やかな心情描写に脳内フロアを沸かせたりと、好き勝手楽しませて頂きました。読んでる最中も読んだ後も、更新を待つ時間さえ楽しくて、素敵な作品だなぁと改めて思いました！ (2023年4月11日 20時) (
レス) @page47 id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ここまで書いてくださり、本当にありがとうございます！大好きな作品で、更新通知が来るたびワクワクしてページを開いていました。→ (2023年4月11日 20時) (レス) @page47 id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - 完結おめでとうございます！！私の読解力が浅すぎているので、もし宜しければ解説などを書いて頂けませんか？ (2023年4月5日 10時) (レス) @page42 id: 7e4603a37c (このIDを非表示/違反報告)
しるくはっと - 完結おめでとうございます！！陰ながらずっと応援させていただいておりました！！こんなにも素晴らしい作品をありがとうございました！！！ (2023年4月4日 22時) (レス) @page42 id: 1bafc3cd7d (このIDを非表示/違反報告)
沙桜(プロフ) - 完結おめでとうございます！！🎉正直この作品はすごくタイプで、神作品であることはみなさんわかっていると思います。面白い話ありがとうございます。 (2023年4月4日 21時) (レス) id: 0814c8ebc5 (このIDを非表示/違反報告)
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