10. 脱走を試みる ページ10
＿
時は少しだけ遡る。
大好きな姉のために描き終えた一枚の絵を満足げに握りしめたコネシマは、
先ほどまでいた姉の姿を探し求めて、
保育園の入り口の方へ走った。
「ねーちゃん？」
きょろきょろと辺りを見渡すが、
Aは何処にもいない。
”学校終わったらすぐに迎えに行くからね”
「がっこう…」と小さく呟いたコネシマは、
靴を履いて保育園を飛び出そうとしたが、
すぐにひょい、とチーノに抱え上げられた。
「捕まえたぁ」
「はなせえ！！！」
「……(怒)」
げしげし、ぽかぽか、手と足をチーノの顔面に当てて、
子供なりに必死に抵抗する。
チーノは終始無言で笑顔だが、その本心は目に見えて”面倒くせ”の一択だ。
コネシマ(に限らず)に嫌われているチーノは、
もう子供には容赦ない。
好感度ゼロで、恐らく今後も上がることが無いなら何も怖くない。
「あっちで一緒に遊ぼう」
「チーノとはあそばんわ」
「……」
……
…
トントンからプレゼントを貰った姉の嬉しそうな顔が、
頭から離れないコネシマは姉のいる学校へ行くことを決意する。
おれもプレゼントわたす！
そう決めたら、姉が迎えに来る夕方の時間まで待つなんてことは出来なかった。
「けど、がっこうってどこあるん？」
「しらん！」
＿
さくせんかいぎちゅう ×ちーの ×しょっぴ
＿
かろうじて読める文字で書いた張り紙。(トントンが書いた)
チーノとショッピ＿スタッフ組の侵入を防いだ子供たちは、
押し入れの中に固まって作戦会議をしていた。
「たぶん、おとなにきいていけばわかるとおもう！」
「さすがとんとん！せや、わからんかったらきけばええ！」
順調に子ども騙しの作戦会議は進められていく。
「もんだいは、あいつらや」
「ちーのは、みんなでかかればやっつけれるとおもう！」
「しょぴは？」
「あいつは…あ！おひるねのとき、いつもいっしょにねとるから、
そんときにちーのをやっつけて出ればええやん」
「てんさいか？？」
「じゃあ、ちーのやっつけるのは、ぞむ。たのんだ」
「ふーん！まかせろ」
着々と脱獄の計画は練られていく。
押し入れの外側で聞き耳を立てている大人には気付かずに。
「ショッピ、なめられすぎやろ」
「チーノの方がなめられとると思うけど」
「まぁ、適当に話し合わせて見守りますか」
「大変やな。俺らって」
やんちゃな彼らの面倒を見るのは一苦労である。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです！すごい引き込まれるし面白くて大満足です！少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします！定期的に見に来て余韻に慕ってます！！ (10月15日 11時) (
レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…？ (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…！！丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…！！笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください！！好きです！！() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ｸﾞｯﾌｯ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;ｶﾊｯ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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