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…
目の前でバキ、ボカ、と痛々しい戦闘が繰り広げられる。
縛られて動けない私は、彼らに声をかけるも無視。
なんなら、誰かに押されて地面に倒れたまま起き上がれない。
「クソ雑魚がよぉ！！」
ゾムの声がして、そちらの方に目を向ける。
嬉々とした顔で襲い掛かるものを1から殴りかかる彼が、知らない人のようで、本当に怖くて強い人なんだって自覚して、目を強く瞑った。
しばらくして、音が消えた。
ツンツンと、身体を突かれる。
「A、寝たん？」
ぱち、と目を開けると近距離にゾムがいた。
いつにも増して濃い血のニオイに顔を歪める。
「ゾム、あんま…近づかんほうがええ」
シャオロンの気遣いも虚しく、ずかずか近づいてくる彼が怖い。
するり、と拘束が彼の手で解かれる。と同時に、両手で肩を捕まれた。
「助けてやったで」
「誰のせいでこうなったとお思いで？」
「ありがとうやろ？」
「…アリガト」
嫌悪感を隠さず、苛立ちを込めて放った言葉を彼は受け流す。
「怪我ないか〜」と呑気に言うシャオロンも、血を浴びてて怖いっす。近づくな。
「あの眼鏡と金髪は？」
「あー、へばってるんちゃう？」
そこらへんで(笑)とシャオロンは、近くの石ころを荒々しく蹴った。
ころころ、と石ころは転がっていき、そして壁にもたれかかっている人物のところまで行きついたところでぶつかって止まる。
「ひっ、」
「もうええやん。Aおったし、帰ろうやぁ」
「腹減った…。A、今日の夕飯なに〜？食べ行ってもええ？」
2人の会話なんて聞こえない。救急車…と、震える手で携帯を取り出すが、鳥井が手を被せて、ボタンを押す。そのまま電源を切られた。
真っ暗な画面に映る、自分の顔。
「A」
威圧するような声。
「ゾム…」とシャオロンが声をかけるが、彼の瞳は私を射抜いて離さない。
「ちょ、と待って…て、」
鳥井から目を逸らして、壁の方へ走る。
ぐったりした彼は先ほどの金髪の彼だった。息はあることに安心して、とりあえず手持ちのハンカチで顔の汚れを拭き取る。
そういえば絆創膏あったわ。と思い出し、近くに置いてあったカバンの中から絆創膏を取り出し貼り付ける。キャラクターデザインなのはごめん。
「え、ずるいずるい！俺もそれしてほしい！！」
「鳥井はケガしてないじゃん」
「シャオロン、殴ってや！」
「頭打ったか？」
そこまで終えて、ズルズルと彼らに引きずられる形でその場を離れた。
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わとまる - この賞セス (5月19日 22時) (
レス) @page21 id: 91c3072f2a (このIDを非表示/違反報告)
人形傀儡(プロフ) - 心に刺さりました。めっちゃ好みです。 (2022年6月25日 18時) (レス) @page9 id: ebc8796329 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - りぃさん» ご飯だけじゃなくて夢主ちゃんにも依存してくれると嬉しi(((( (2022年6月21日 16時) (レス) @page5 id: e5ffed06b8 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 好きな作品だ…こういう性格？のzさん好きなんです…ご飯に依存しかけてますがこれからどうなるか楽しみです…！！ (2022年6月21日 3時) (レス) @page5 id: ed9e6e4b74 (このIDを非表示/違反報告)
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