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(目線:キヨ)
その日の深夜過ぎ。
彼女はコンビニから出てきた。
「すいません、お待たせしました」
K「おー全然待ってないからヘーキヘーキ」
「お話とは……？」
K「寒いからさ、ファミレスとか行こーぜ」
「あ、はい」
今日の１日の面白かったこととか、彼女の幼少期の話を聞きながらファミレスに着いた。
彼女はサラダを頼んで、俺はパスタを頼んだ。
カフェラテを一口飲み、彼女が言う。
「話、とは……？」
K「ああ、それがさ」
俺はラーヒーから聞いたことを全部話した。
するとみるみるうちに、彼女の表情が暗くなって俺は嫌な予感しかしなかった。
「やっぱり、話すべきですよね……」
K「あ、あの、無理しなくても全然……」
「いえ、隠し事はよくないですから」
彼女はシュンとしたまま、口を開く。
「……私の家系は音楽家で、先祖代々ピアニストなんです」
K「うん」
「私、次女なんですけど、姉が……映画監督になりたくて無言で家を出て行って、私が継がなきゃいけなくなったんですけど……私、写真とか動画が好きでピアニストにはなりたくなくて……」
彼女は、真剣に悲しそうに話す。
「無言で家を出てきて、安いアパートに住んでバイトしてカメラマンになるために、って頑張ってきたんですけど……親に見つかってしまって」
K「……、」
「"お前が継がなきゃダメだ"って言われて……、キヨさん達のイベントのカメラマンを辞退させようとしてきて……もうどうすればいいかわからなくなって……」
だんだん泣き出しそうになった彼女の頭を撫でる。
K「悪いな、嫌なこと思い出させちまって」
「いえ……」
K「俺んちは、元から自由だったからあんま上手いこと言えないかもしれねーけど、自分の好きなことをちゃんと親に伝えるべきだと俺は思う」
顔を上げた彼女の瞳は涙目で、キュ、と胸が締まった。
K「無言で理由も告げずに出てくってのは、すげー親の立場からしたらまぁ心配だろうな。俺だったらすげー心配」
「……です、よね」
K「まーイベントまであと数日あるからさ、1回話してくれば？"私はこの仕事を好きでやってる。今すごく楽しい"って伝えれば普通の親なら、わかってくれると思うけどな？」
俺は頼りねーかもしれないけど、結構心配。
K「ダメだったら俺が説得するわ。Aちゃんと、イベント成功させたいし！」
権力とか、実力なんて何１つないけど。
嘘なんかつくわけない。
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くおーたぁ(プロフ) - もなさん» ありがとうございます！誰かの好きになれる小説が書けて私は嬉しいです、頑張ります！ (2018年1月5日 3時) (
レス) id: e2a0838361 (このIDを非表示/違反報告)
もな - めっちゃこういう感じの小説好きです。(〃∀〃;)これからも頑張ってください！応援してます!!ε＝(ノ‥)ノ (2018年1月4日 13時) (レス) id: e9321ce889 (このIDを非表示/違反報告)
くおーたぁ(プロフ) - りんご飴さん» ありがとうございます……！そう言ってくれると書いている甲斐があります！頑張ります！ (2018年1月3日 20時) (レス) id: e2a0838361 (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - めちゃくちゃキュンキュンします！！これからも頑張ってください！す！ (2018年1月1日 22時) (レス) id: 168853bd0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くおーたぁ | 作成日時：2017年12月27日 22時
