検索窓
今日:16 hit、昨日:2 hit、合計:8,486 hit

5 ページ37

普段の零くんなら、私の主張を優先することの方が多い

住ましてもらってるという意識からか、どこか私に遠慮してるようなところがあるのだ


笑って
「いいよ、そっちにしな?」
って零くんが意見を譲ることが多い




しかし、今日は違った

絶対何としても譲らない
零くんが悪いわけじゃないのに「俺が悪いから、俺が食べる」の一点張り


朝寝坊をしてなかった納得のいくように話ができたのかもしれない。
だけど私にはそんな余裕はなかった


零くんの手元にある皿を自分の方に引いた

凛花「私が食べる。ぶつかったんだもん。
零くんが食べることない」

零「ちょ、!!

やめろって!!」

零くんが少し強く言い返して皿をもう一回自分の方へ引く

零「凛花、これは凛花がぶつかったとしても俺の責任だ。
俺が食べることないっていうけど、時間はあるから後で作り直すから。
凛花は無事な方を食べろ」

零くんだって、私を送り出してから作り直していたら遅刻ギリギリになる
そんなのダメだ

凛花「だめ!私のせいで零くんまで遅刻することになるじゃん!!
私は大丈夫だから、零くんがそっち食べなよ!!」

思いっきり醤油がかかり過ぎた目玉焼きの皿を引こうとする

しかし零くんが力で止めていた

零「離すか…!!」

流石に私も遅刻しそうになってきたのでイライラしてきた

零くんの石頭!!クッソおおおおお

私も力を込める

凛花「零ぐん……離ぜええええええ!!!!」


皿は2人の真ん中でプルプル震えている


零「り、凛花が離せよ…!!」



そんなやりとりを5分は続けた



時間が経てば経つほど、お互い離してもらうためには手段を選ばなくなる

というか自分が離してしまうと相手のバランスが崩れて醤油がかかってしまうのも、離せなくなった理由の1つだ。

自分ならまだいい

凛花「零くんの石頭!!離して!!」

零「凛花、遅刻するだろ?社会の責任としても良くない!離せ!力強過ぎだろ!ゴリラ!」

凛花「な!?ご、…
ゴリラでもいいもーん!!!

零くんこそ怪力ゴリラじゃん!!
離せ、石頭ゴリラ!!!」



ボーンボーン♪
あ、もうダメだ。家を出ないと遅刻する

醤油をかけないためには…

バンッ!!

机の上に力を込めて振り下ろすしかなかった

零「凛花!!」

凛花「もう遅刻するから行く…

ここまで分かってくれないなんて思わなかった
石頭!バーカ!!」

零「凛花!」

私を呼ぶ零くんの声を無視して私は家を飛び出して
会社に来た。

5→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もの - ものものもの (2018年9月17日 16時) (レス) id: 125b567880 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆず丸 | 作成日時:2018年8月4日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。