2-降谷side- ページ17
「えっと〜…零ちゃんバイトの経験は?」
零「以前に喫茶店でバイトしてたことがあります」
「んっと〜…零ちゃんパン作ったことある?」
零「作ったことはないんですけど、作れるようになりたいなって思ってます。」
いくつかの質問に答えているうちに、妙に引っかかることがある。
名前を名乗ってから店員さんに言われる「零ちゃん」って呼び方だ。
「零ちゃん」ってなんだ笑
俺一応男だぞ、まあいいんだけど笑
「よし、採用です!!」
零「あ、ありがとうございます」
「明日から来てね、なんなら今日ちょっとやってってもいいから!
あ、僕店長の矢島優馬っていいます!
よろしくね、零ちゃん!!」
零「よろしくお願いします!あの…聞いていいかわからないんですけどなんで零ちゃんなんですか?
別に嫌ではないんですけどちょっと気になって」
優馬「あ〜…なんとなく?バイトの子でも馴染みやすいように基本うちの店はさん付けじゃないんだよ!だから零ちゃん!!」
零「あ…なるほど…
わかりました!よろしくお願いしますね!優馬さん!」
「君」じゃだめなのか?笑
とも思ったのだがこれ以上突っ込まない方が賢明だろう
長年培って来た感覚が自分にそう思わせた
しかしこの人、普通に話してる時はかなり緩い感じなのに
いざ、パンを作るとなると人が変わったかのようだった
優馬「零ちゃん!!もっと力を入れて込めなきゃ!!グットグット!!」
優馬「もっと薄く伸ばして!!そーうそう!!」
優馬「形綺麗に整えて!!」
さっきとは人が変わったかのように真剣そのもの
パンも緩い雰囲気で作るのかと思ってた
でもこの人に「そうそう!」とか言われると意外と嬉しかったりする
やることはきちんとやる人なんだな…
このパン屋でしばらく頑張っていこう
そう思えた
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もの - ものものもの (2018年9月17日 16時) (レス) id: 125b567880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず丸 | 作成日時:2018年8月4日 19時