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12. ページ13

気に食わない。何もかもが気に食わない。若造に良いようにここに閉じ込められているのも気に食わ無いし、この白髪の幽霊族が何も話さないのも気に食わない。


「そうイライラするな、孤崎(こざき)。一本吸うか?」

『…いただきます』


普段であればタバコなど吸わないが、こう何も無いと少しの娯楽を求めてしまうのも仕方があるまい。


「儂にも一本くれんか」


檻の中で背を向け、寝っ転がったまま幽霊族の男が話しかけてきた。


「やだね。あんたが、この村に来た理由を話してくれるって言うんなら、話は別だがな」


水木が取引を持ち掛けるが、取り合う気は無いらしい。だが、無理にここから出る様子もないのは良かった。

何も話が進まない内に、夕餉の準備が出来たようで、使用人がまた豪華な夕餉を置いていった。
殺人罪の罪が問われてる幽霊族の夕餉は、白米と漬物という何とも寂しいものだが。


『これ、いらないので食べますか?』


流石に哀れだと思い、おかずの一品を差し出す。


「ほお、良いのか?」


最初に現れた時のように、気の抜けた顔でおかずを受け取る幽霊族。


「気の良い狐も居たものじゃな」

『っ!』


パシッと牢の隙間から男の口を塞いだ時には遅かった。


「きつね?」


水木は何のことだ?と首を傾げているが、しっかりと言葉を聞き取っているし、幽霊族の男は、驚いたように瞬きを繰り返している。


『…何のことでしょうね』


ニコと笑った後、2度と余計なこと言うなよと念を込め、男を睨むと、意味は伝わったようで、コクコクと上下に頷いた。

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せいた(プロフ) - めっちゃ面白い!続ききになるので更新楽しみにしております!! (5月4日 19時) (レス) @page18 id: 4527c8b3f3 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 上手く言語化できなくて申し訳ないぐらい神作見つけちゃったよ…どうしてくれんのよ大好きですBIG LOVE。作者さんの原作リスペクトも伝わってくるし違和感もないのホントうま杉田玄白でハゲそう。コメント250字しかできないのが辛いよ。更新全裸待機しときますね! (3月26日 3時) (レス) id: cc90a56098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - やばばばばばめちゃ好きです… (1月4日 18時) (レス) @page18 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもねーど | 作成日時:2023年12月19日 21時

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