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��人間��と言われて思い浮かぶのは、私の偽りの姿に溺れ、金よ宝石よと貢いだ者。
意味のない争いによって私達の住居であった森を焼いた者。
どれもこれも、哀れで間抜けな者達ばかりだ。そんな者達を私が愛してるだと？
思わず鼻で笑う。
『私は人間なんて嫌いだ。弱いくせに貪欲で、幼稚な考えで私達の居場所を奪う』
今でも、人の不幸を眺め、ゲラゲラと笑う薄汚い人間の笑い声が聞こえてきそうだ。
『私は、人間なんて嫌いだ』
「その人間は別だと言うのか？」
不思議そうに尋ねるゲゲ郎の視線の先には、ようやく眉間の皺がなくなり、深い眠りについたのであろう水木がいた。
私が水木を愛してる…？そもそも、愛とは何だ？人間は綺麗な外見の者に簡単に「愛してる」と告げている。そんな不確かなものでこの感情を表せるはずも無い。
『私は、愛なんて知らないな』
「それは勿体無い、儂は妻を愛し、妻に愛され、世界の見方が変わった」
そう話すゲゲ郎は、檻の中で見えるはずも無い天を見上げ、恍惚とした間抜けな顔をしている。
愛する妻と呼ぶ者の姿でも思い浮かべてるのか。
『人間の寿命は短い。例え私が愛なんて不確かな感情を抱いたとして、その者を失えば苦しくなる。それがわかってて人間を愛するなんて、馬鹿な真似をするはずが無いだろう』
人間と妖怪の寿命は違いすぎる。それを知り愛し合うだなんて、できるはずも無い。
私はただ、この水木という人間の男に興味を持ち、面白がっているだけだ。
「わかっておらぬな、狐よ。愛そうと思って愛するわけじゃ無い。気づいたら愛しているんじゃ」
『意味がわからんな』
この男に付き合っていても無駄だと決め、男の言葉や自分の思考を遮る様に、布団を頭から被り、目を瞑った。
「お主も、そのうちわかるじゃろう」
男の赤い目玉が、こっちを見ている気がした。
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せいた(プロフ) - めっちゃ面白い！続ききになるので更新楽しみにしております！！ (11時間前) (
レス) @page18 id: 4527c8b3f3 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 上手く言語化できなくて申し訳ないぐらい神作見つけちゃったよ…どうしてくれんのよ大好きですBIG LOVE。作者さんの原作リスペクトも伝わってくるし違和感もないのホントうま杉田玄白でハゲそう。コメント250字しかできないのが辛いよ。更新全裸待機しときますね！ (3月26日 3時) (レス) id: cc90a56098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - やばばばばばめちゃ好きです… (1月4日 18時) (レス) @page18 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもねーど
| 作成日時：2023年12月19日 21時
