〃 ページ4
｢俺さ、もう自分に嘘つくのはこりごりなんだよ。ちゃんと恋人って立場で、大ちゃんのこと可愛いって言いたいし大好きだって伝えたい｣
｢っ…｣
そんなの、俺だって同じだ
｢なぁ、大ちゃん。俺、遠くに行っちゃうよ？｣
あぁ、もう…
かなわないなぁ
全部、見透かされてたのかな
｢…俺が、宏ちゃんのこと好きって言っても、迷惑になんない？｣
｢なるわけないじゃんか。そんなこと言ったら俺はどうなんの？｣
｢…遠距離だよ？寂しくて電話しちゃうかもしんないし、八つ当たりとかそういうのだってしちゃうかも、｣
｢全部受け止めるよ。もしかしたら俺だってそういうことしちゃうかもしれない。だって俺、大ちゃんのこと大好きだからさ｣
｢俺だって宏ちゃんのこと好きだよ！！｣
｢…やーっと言ってくれたな｣
あ、しまった…
勢いに任せて言っちゃった
｢大ちゃん遅いよ。俺ずーっと待ってたのにさぁ？｣
｢…だって、宏ちゃんが俺の事、その、好きとかそういう感情で見てるって思ってなかったもん｣
｢うぇ？！マジで言ってんの？結構大胆にアピールしてきたつもりなんだけど…。大ちゃんってホント鈍感だね｣
うっ、鈍感って言われた…
てかやっぱり宏ちゃんは俺が好きだって思ってたの知ってたんだ
性格悪い
｢大ちゃん｣
｢何｣
｢俺と、お付き合いしてください｣
｢っ…｣
ブランコに座った俺の前に跪いて、お姫様にするように手を取って甲にそっとキスを落とされた
もう、やることなすこと王子様かよ！！
｢…俺でよければ、喜んで｣
｢ふふっ、大ちゃんじゃなきゃ嫌だよ俺｣
｢もうっ、宏ちゃんズルい…｣
｢何がだよー？さっ、家行こう？｣
｢全部！…宏ちゃん家泊まるのいいけどさぁ、部屋って、｣
｢俺の部屋に決まってんだろ。親父たちにもきちんと報告しないとな。付き合うことになったーって｣
は？！
今日報告するの？
｢ちょっ、俺もっとちゃんとした格好に着替えてから…｣
｢大丈夫大丈夫。二人とも俺が大ちゃんにベタ惚れなこと知ってるし、早く告れって言われてたくらいだから問題ないよ｣
｢でも…｣
｢ほーらつべこべ言わずに歩く！すぐそこなんだから｣
その後、宏ちゃんの家で買ってきたケーキを食べながら交際の報告をするとおばさんとおじさんに抱きしめられすごく喜ばれた
父ちゃんと母ちゃんには2人が帰ってきてから話すということに決めた
あんまり心配はしてないけど
うちの親そこら辺に偏見とかないし
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作者名：沙羅 x他1人 | 作成日時：2019年4月15日 21時
