本を読まない私 ページ4
着替えもせず、メイクも落とさずベッドに突っ伏せた
枕元に置いてるアザラシのぬいぐるみを見つめる
高2の誕生日に颯がくれたタマちゃん
(小1の頃俺も好きだったからAも好きだと思って買ってみた)
なんてからかいながら手渡す颯を思い出し
タマちゃんをぎゅーっと抱きしめる
颯は小さい頃からずっと隣にいて
颯のことを1番知ってるのは私だと思ってた
昔からずっと好きだし
あんな笑顔を向けてくれるのも私にだけだった
私にだけだったのに……
高1の秋、
絵の具が水に溶けてしまうかのように
一瞬にして景色は変わった
「和歌ちゃんごめん！！」
手を顔の前で合わせながら和歌ちゃんの隣の席に着く
和歌ちゃんは大きな目を細め
ぷくーと頬を膨らませてみせたかと思うと
「Aちゃんは遅刻癖治さなきゃだね〜」
と大きな目を細めくしゃりと笑った
今日は私たちの図書当番だった
話したことなかったくせに
私が和歌ちゃんに一目惚れをして
一緒に委員会しよ〜と声をかけたのが初喋りだった
和歌ちゃんはそんな誘いを快く引き受けてくれた
「私この本戻してくるね」
と何冊か本を抱え席を立った和歌ちゃん
普段本を読まない私は図書室にもめったに来ないし
本の配置なんて把握しきれてない
だからこういうのは和歌ちゃん任せっきり
私はカウンターの上を整理するのが仕事だった
と言っても消しゴムのカスを掃除するだけで
本を返しに来る人もいないし〜と
くるくる回る椅子で遊んでいた時だった
なんだか冷たい視線を感じそちらに目をやった
「何してんの……」
視線だけでなく冷たく放たれる言葉
颯…！
「い、委員会！」
また呆れられたと思い
開き直ったように大きな声を出した
「本読まないAが図書委員？」
にやにやと笑みを浮かべながら嫌味ったらしく
普段本を読まない私をからかってくる颯
「うるさいっ！」
颯のことは好きだし本のことを楽しそうに話す颯も好き
だけど何故か本を読むと眠気が襲ってきて
本を読むのはなかなか好きになれないでいた
「図書委員さんこれよろしくお願いします〜」
そう言ってカウンターには5冊の本が積まれた
手渡された貸出カードによると
丁度2日前の日付で借りられた本たち
これをもう返しに来るなんて恐ろしいやつだ
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微妙なところで終わってすみません
続けてたら制限を超えてしまったので1度切ろうと思います
すぐ！すぐ続き出します！
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すぅぷ(プロフ) - りんりんさん» こちらこそありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです！！頑張ります！ (2018年9月6日 2時) (
レス) id: 99765c099f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - 更新ありがとうございます！このお話本当に大好きです！！切なさで胸が締め付けられました！次の更新も楽しみにしています！！ (2018年8月28日 6時) (レス) id: e4d7412d78 (このIDを非表示/違反報告)
すぅぷ(プロフ) - 雛さん» ありがとうございます！切なさをテーマにしていたのでそう言って頂けて嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年8月9日 11時) (レス) id: 99765c099f (このIDを非表示/違反報告)
雛 - とても良い作品で一気に読んでしまいました！切ないけど凄く感情移入ができて面白かったです！更新楽しみにしています！頑張ってください(●´ω｀●) (2018年8月3日 23時) (レス) id: cb1b5669c8 (このIDを非表示/違反報告)
すぅぷ(プロフ) - ぴーち。さん» 憧れていた方からのコメントとても嬉しいです！私もぴーち｡さんの作品楽しく読ませていただいてました！頑張りますありがとうございます！ (2018年7月7日 9時) (レス) id: 99765c099f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぅぷ | 作成日時：2018年4月22日 23時
