青空と雨空【F.Tatsuya】 (ページ4)

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「じゃ、明日から学校終わったら迎え行くね」

『別に迎えに来なくても…』

「いいのいいの、俺が迎えに行きたいんだから笑」

少し喋ったあと入口の前でお別れをした

部活はこの時期になってくるともう三年生の出番は減ってきてるらしい

だから放課後は暇と

あんなに周りに女の子がいたのに暇なのか…

生憎私は部活という部活に入ってはいないので放課後は真っ先に家へ帰り、机に向かう

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今日も今日とて何事もなくぼっちで終わった学校

教科担任に頼まれたクラス全員分のノートを職員室ならぬ教師の溜まり場へ持っていった

ありがとうと一言感謝された後、鞄を持って外へ出た

すると柄にもなく生徒の声が大きく聞こえた

「え、まって、めっちゃかっこいいよね」

「分かる！めっちゃかっこよかった」

「どこの高校なのかな？」

「え、てか誰待ち？笑」

隣を通って行った女子生徒が話していたのが聞こえてきた

まさかと思い、正門へ向かってみると昨日ぶりの茶髪の彼

迎えに来るとは聞いていたがここまで近くに来るものなのかと疑問に思いながら彼に近づいた

「お、Aちゃん！遅かったね」

『ちょっと！深澤くん！』

「ん？どうした？」

『めちゃくちゃ目立ってます』

「あ～やっぱ俺のかっこよさが際立ってんのかな？」

『そんなことどうでもいいんでとりあえずこっちへ』

持っていたスマホの電源を切り、顔を上げてこちらを向いてきた

変な勘違いを周りにされて欲しくないため学校から離れた場所へ連れてきた

「おぉおぉ、どうしたのよ笑」

『変に勘違いされたくないので…』

「別に俺はいいよ？勘違いされても」

『私が良くないです』

「んはっそっか笑」

いつもと変わらぬ喋り方でいつの間にか私の手を引きながら図書館の自習室へ来ていた

静かにしなきゃねなんて小さい声で言いながら一番奥の席へ連れていかれた

「よし、勉強しよ？」

『…なんでここなんですか？』
『まだ席沢山ありますけど…』

「変に勘違いされたくないんでしょ？」
「それだったら端っこがいいでしょ笑」

机に肘を付きながら言われた

ほんのちょっと、あって数日だけど…勘違いかもしれないけど…少し胸がざわめいた気がした

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