青空と雨空【F.Tatsuya】 (ページ11)

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11 Fukazawa ページ11

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次の日いつも通り学校行って、予定のなかったこの日は女の子に声をかけられた

その女の子と共に校門まで行くと、見知った顔が見えた気がした

戸惑っているような迷っているような顔でこちらを見てる

すかさずその女の子の手を離し喋りかけた

「あれ…昨日の子じゃない？」

いかにも昨日あったばっかりです、的な雰囲気を装って

すると、戸惑った顔をして

『あ…』

「もしかしてパーカー返しに来てくれた？」

『まぁ…』

俺の声に返事をしてくれた

せっかくあちらから来てくれたんだ、この綱を離したくはなかった

「じゃあ、俺にお礼してよ」

だから俺は無理矢理変なこと言ってその子の腕を掴んで歩いてった

この前水かけられてたあのカフェに

席に座ってよく見ると、この子が通っている学校は江戸川の近くにあるまぁまぁ頭良い学校だった

そりゃうちの学校は適わないか…なんて思いながらどうでもいい話を独りでにしゃべっていると

『あ、あの！…』

「ん？なに～？」

『貴方も…お名前を…』

「あ～俺はね～深澤辰哉っていうの」

少し声を大きくして名前を聞いてきた

平然を装い俺は自分の名前を名乗った

その後勉強教えて欲しいなんて本気っぽく言ってみたら気まずそうに本当にOKだしてきた

冗談で言ったつもりがOKって乗っかるしかないじゃん？だから俺はその流れで連絡先を交換し

毎日学校終わりの放課後に会おうって約束した

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