松村さんの彼女さん (ページ29)

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▨お仕事ページ29

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久しぶりに早く帰ってきて、今日はAと何しようかな、なんて呑気に考えながら家のドアを開けると

暗くて、まだ帰ってきてないかなと思いながら電気をつけると靴があって

「A？帰ってきてるなら電気ぐらいつけなさいよ笑」

と笑いながらリビングの電気をつけると、ソファに丸まった状態のAがいた

「お姉さん、どうしたの？」

近づいて目線を合わせるようにしゃがむ

『なんもない…』

「何も無くはないでしょ、声震えてるし」

『…っ北斗…』

「おぉ、どうしたのよ？」

いきなり抱きついてきて、受け止めると不安気な声で名前を呼んできた

「何があったのA」

『…もう疲れちゃった…』

「なんか仕事でやらかした？」

『…うん…仕事ではやらかすし、上司にはセクハラ紛いなことされるし』

「え？！何されてんのよあんた」
「言いなさいよすぐ」

『言うタイミング見失っちゃってたから…』

「はぁ、で、仕事でしょ？」

『うん…北斗達に時々会うのは嬉しいけどさ…それ以上に衣装考えるのが難しくて…』

彼女は、デザイナーの仕事をしていて、完璧に全部をデザインすることはまだ出来ないけど、衣装合わせに時々事務所に来る時がある

「じゃあさ、仕事辞めちゃいなよ」

『え？』

「辛いんでしょ？しかも、上司にセクハラ紛いされてるとか俺が怒るよ？」

『でも…』

「うん、Aがデザイナー目指してるのもわかってるよ、それでも、そんな顔したAは見たくないよ」

『北斗…辞めていいの？私迷惑かけない？』

「いいよ全然、迷惑とか思ったことないから寧ろ」

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