きみとの恋【F.Tatsuya】 (ページ13)

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side阿部

樹がAちゃんに告白している所を見たのは、ほんとにたまたまだった

部活終わり、家が近いふっかと帰ろうと思って話しかけた

「今日Aちゃん委員会だったよね！まだいるかな？」

阿「流石にもういないんじゃない？」

「樹待ってる時だったらまだいるかもよ」

阿「自分で見に行きなよ」

「あべちゃ～ん、お願い！見に行ってくんない？俺今日体育館の当番なんだよ！」

阿「…仕方ないなぁ、いなくても何も言ってこないでね」

「ありがとねあべちゃん！」

言われた通り、体育館を出て靴箱を確かめた、するとまだ靴は残ってて、教室にいるのかななんて思いながら階段を上った

教室の前に着いて、入口から覗いてみると樹とAちゃん、何か話し声が聞こえて、こんなことはしたくないけど盗み聞きをしてしまった

樹「ごめんA、やっぱ俺好きだわ笑」

『誰が？』

樹「お前が」

『…っそ、ありがとね笑』

樹「Aずっと俺の事好きだったよね？付き合ってくれる？」

『…それは…それは…私には出来ない…』

樹「もしかして、師匠？」

『深澤くんは…深澤くんは関係ない…』

樹「じゃあ…」

『でも！樹とは付き合えない…ごめん』

そう言って荷物をまとめて走って出てきたAちゃんと鉢合わせした

『阿部くん…』

阿「ごめん、聞くつもりはなかったんだけど…」

『…このこと、誰にも言わないで…特に、深澤くんには…じゃ』

阿「え、ちょっと…Aちゃん！」

Aちゃんは確実に揺らいでるはず、少なからずともふっかに情はあるはず…

「あれ、あべちゃん、いなかった？」

阿「うん、もう帰ってた笑」

「そっかぁーじゃ、あべちゃんと帰るか」

阿「なんかそんな言い方されると俺悲しいよ笑」

「あべちゃんと長いからね」

その日は何となくやり過ごしたけど、ふっかに言えない気持ちと、Aちゃんの気持ちを考えるとむず痒い気持ちになった…

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