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『…社長、こちら来月出張で宿泊予定のホテルになります』
出張の時もホテルを抑えるのは私の仕事、それなりのいいホテルを抑えた
手元のタブレットで紹介文をスライドさせながら椅子に座る社長へ見せた
『それと、こちら私からです』
一通り目を通してもらい、机に昨日夜な夜な頑張って書いた退職願を提出する
「…は？どういうこと？」
『私が居なくとも、社長はやっていけます』
「ふは、まじで言ってる？笑」
『新しい秘書をお探しになられてください」
退職願の下には私の判が押してある離婚届
後は彼が承諾するのを待つのみ
「とりあえずこれは受け取るけど…こっちは無理」
『…無理って…どちらも受け取ってください』
一番初めに手を伸ばしたのは退職願の方だ
離婚届は突き返された
『…来月の出張が終わるまで居ますので』
「出張終わっても家に居てよ」
『…っ！…"契約結婚"でしたよね？』
「…契約上だけどさ…結婚してんのは変わんないじゃん」
いつもとは違う態度で少し戸惑う
何この人、私に興味ないくせにいざ居なくなるってなると引き止めてくる
『…とりあえず、実家に帰らせてください、親と話してきます』
「まって、まじでだめ」
『なんで止めるんですか？』
「色々あってダメなの」
うちの親も親だ、二年前婚姻届を目の前に出された時
親の欄には名前とサインもしてあった、娘を何処へでも出すような人だったのだ
『…なんなんですか…』
「詳しいことは言えないのよ」
『…渡辺さんの下で働いていた方がよっぽど良かったです！』
社長は何かしら隠しているし、色々と知っているのだろう
こうなるって知ってたら、渡辺さんと共に働いていた方が楽だった
冷静さを保っていたはずだったのに、気づけば感情的になっていて、社長に初めて楯突いた
『あ、えっと、そ、そういうことなので』
我に返った私は頭が真っ白になりながらも社長室を慌てて出た
デスクに着くと、とりあえず深呼吸して整え、目の前のキーボードに手を置いた
「…帰ろ？」
そろそろ世間の時間的には定時を回る頃
社長の許可が降りなければ帰れない私は不規則、今日もかと時計を見るのをやめていた
『…え？』
すると、社長室から出てくるなり私の鞄を持って手を引いてきた
「離婚届のこと、ちゃんと話そ」
彼なりに向き合ってくれている証拠だった
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ひよこ(プロフ) - Web版でやってみたら見れました！ありがとうございます！！これからも作品楽しみにしてます！ (2022年12月11日 17時) (
レス) id: 319ea55b20 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - ひよこさん» 私の作った作品が全部ある作品ページに飛んでいただけるとあるかと思いますが、R18設定にしているので、もし見れない場合はWeb版の占ツクに飛んで設定変えた方がいいかもです！ (2022年12月10日 19時) (レス) id: 8fca653651 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 番外編はどうやれば見れますか？？ (2022年12月10日 15時) (レス) @page37 id: 319ea55b20 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - れにょんさん» コメントありがとうございます！ぜひぜひお話読んでみてください！ (2022年9月18日 19時) (レス) id: 8fca653651 (このIDを非表示/違反報告)
れにょん(プロフ) - チョコさんのお話初めて拝読してます！難が続くんですね、スカッとしたいです！他の作品も読んでみようと思います。 (2022年9月18日 17時) (レス) @page17 id: 72b503e088 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ | 作成日時：2022年9月7日 2時
