11 ページ11
・
水曜日
社長と並んで座り、新しい秘書候補を面接していた
「あ〜！たつくん！」
社長室に入るなりそう言って社長に抱きついてきた女の子は最後の一人
呼び方からして知り合いなのか…？
「重いって」
「女の子に重いは酷い！」
「本当じゃん笑」
「本当でも黙っておくの！」
未だに彼の手を離そうとしない彼女は何がしたいのか
そして、その二人を隣で見る私はどういう感情で座っていればいいのか…
「あ、ごめんなさい！面接ですよね！」
『…は、はい笑』
向かい側のソファに腰を掛けた女の子
その目に映るのは目の前に座っている社長だけ
『お名前は？』
足「足立陽葵です」
そう名乗った後、質問は続いていき、最後の質問に私は唖然とした
『じゃあ…最後に、なんで秘書になろうと？』
足「たつくんと一緒に働きたかったからです」
自信満々に答えたその言葉に
『社長、あの方は？』
「俺の幼馴染？昔っから一緒に居るやつ」
『…最終的に誰か決めるのは社長です、ですが、私情を持ち込みすぎないようにお願いします』
最後に一言付け加えて私は社長室を出た
＿＿＿＿＿＿＿
『社長、私情を持ち込みすぎないようにって…』
「…ごめん」
結局数週間後に会社に来たのは社長の幼馴染こと、足立陽葵さん
『じゃあ…とりあえずスケジュールから覚えてもらおうかな…』
まぁ、あと一ヶ月はここにいることになる
それまでに次の仕事を探そう
足「あ、大丈夫です、全部頭に入ってるので」
『え、そうなの？』
足「はい、なので、Aさんは辞めてもらっていいですよ？」
棘の刺さった言葉にこの子がなにか企んでいるのだとすぐ分かった
でも、妙にこの時の自分は足立さんにイラついて
『…そう…！分かった』
満面の笑みで言葉を紡いだ後、社長室に勢いよく入った
『社長、私今日で辞めるので』
「え、は？」
『辞めろと言われたので！』
「ちょ、ちょ、待ってよ」
『もう足立さんがいるので必要ないですよね』
「でも一ヶ月教育期間じゃないの？」
『全部頭の中にあるそうです』
絶対嘘、秘書みたいな怒涛の生活をしていると覚えることは沢山
毎月のスケジュール管理に、取引先の方のお名前や、その人が好きなお茶、茶菓子
全部好みに合わせなければならないのだから
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1499人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひよこ(プロフ) - Web版でやってみたら見れました！ありがとうございます！！これからも作品楽しみにしてます！ (2022年12月11日 17時) (
レス) id: 319ea55b20 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - ひよこさん» 私の作った作品が全部ある作品ページに飛んでいただけるとあるかと思いますが、R18設定にしているので、もし見れない場合はWeb版の占ツクに飛んで設定変えた方がいいかもです！ (2022年12月10日 19時) (レス) id: 8fca653651 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 番外編はどうやれば見れますか？？ (2022年12月10日 15時) (レス) @page37 id: 319ea55b20 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - れにょんさん» コメントありがとうございます！ぜひぜひお話読んでみてください！ (2022年9月18日 19時) (レス) id: 8fca653651 (このIDを非表示/違反報告)
れにょん(プロフ) - チョコさんのお話初めて拝読してます！難が続くんですね、スカッとしたいです！他の作品も読んでみようと思います。 (2022年9月18日 17時) (レス) @page17 id: 72b503e088 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チョコ | 作成日時：2022年9月7日 2時
