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どんどん光の背中が遠くなればなるほど、
また会いたいという気持ちが込み上げる
だけど傘のない俺は、まだ暗い雲の下で「物事は慎重に進めるべきだ」と早立つ心を冷静に戻す。
会社員になってから、一番最初に大事だと思ったことだ。
ヘタに動けば終わってしまう
友達のまま、この関係のままでいるのが一番良い＿＿
そう思いながらも、どこかではその先を期待していて空を見上げた。
空模様なんて変わるはずないのに、虹や太陽が出てたら俺の心も少しは落ち着くだろうと期待して。
また会えたらいいな＿＿という気持ちを胸に、俺は小雨の中に足を進めた
＿＿あれから数日
梅雨と言うのがウソみたいに晴れていたのに、
今日はどしゃ降りだった。
普通だったら出勤するはずの平日だけど、俺は休み。
もしかしたらまた会えるかもしれない、と思ってベッドからやっと体を起こした10時半
光のために広げられる傘をもって俺は家を出た。
逆に言えば、光のための傘だから俺のために広げられない。
"いつか会えたら"
その"いつか"は今日かもしれないし、明日かもしれない。
でも……
「止まないでくれ」
そう思いながら。
…
「光、傘忘れてる。」
「…あっ、ほんとだ。
ふふ、雨っていいね。おれ、大好き」
「俺も」
一緒に出勤する朝。
あの日、ひかるために開いた傘を持って＿＿
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作者名：み。 | 作成日時：2022年2月28日 17時
