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『え、あの、理想の人といいますか…
そんな方がポっと急に現れないかなぁって…』
「で、まだ現れてないの?もしかしてもう現れた?!」
ゆうぴに質問責めされるしみんなからはジロジロ見られて本当に困る
「ゆうぴやめときなって、Aちゃん困ってるよ」
「おいおい作ちゃん、俺を利用してAちゃんの理想の人になろうとしてるのか〜?笑」
内心、もう作間くんは私にとって理想の人だけど←
「してねぇよ笑、てかゆうぴ飲みすぎ、ブレーキかけなよ」
「今日の作ちゃん冷たいなぁ〜〜」
ゆうぴはもうベロベロだった。
みんなの視線が私から外れたから
作間くんにお礼を言おうとした。
けど
『作間くん、』
"さっきはありがとう"の言葉が出ない
「ん?」
優しすぎる瞳と目が合うと硬直してしまう
『あっ、ありゃ、ありょ』
喋ろうとすればするほど怪しい人に近づく
「何、ゆっくりでいいよ?笑」
『えっと、さっきは…』
「あれ、もうこんな時間じゃん、今日は解散しよっか!」
ゆうぴの大きい声が響いて私の声は途切れた
作間くんを見てみるとゆうぴを見つめて苦笑いをしていた
会計を済ませて外に出ると
「Aちゃん、さっきなんて言ってくれようとしてたの?」
作間くんは、まるで子供を相手にしているかのように優しく聞いてきた
『ゆうぴに質問責めされた時、助けてくれて?ありがとうって言いたかっただけなの、』
「なーんだそんなことか、全然いいよ」
そうやって私に優しく微笑むから
"すき"がまた増えてしまった
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作者名:む。 | 作成日時:2019年9月7日 18時