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時が過ぎるのは早いもので
「こんばんは、そういや2日ぶりだね」
今、私の目の前にはスーツ姿の作間さんがいる
『そうですね、お仕事お疲れ様です』
隣では友子とみーこがお互い好きな人と楽しく話しているのに
「やっぱここの唐揚げ美味いよね」
作間さんが話を振ってくれてもなかなか上手く返せない
あんなに作間さんに会うの楽しみにしてたのに
実際会ってみたら緊張が勝ってしまって積極的になれない
「Aちゃん、まだ緊張してるよね?
俺に緊張する事ないよ笑、唐揚げも全然食べてないし、ほら」
作間さんは唐揚げが入ってるお皿を私に近づけてくれた
『ありがとう』
作間さんにじー、と見られながらも食べた唐揚げはやっぱり美味しかった
『美味しい!』
「やっぱ美味いよね〜」
それから、酔いも回って普通に話せるようになってきた頃
『そういや作間さんって、大手で働いてるんだっけ』
「そうだけど、呼び方戻ってるよ」
作間さんに言われて気づく、そういや一緒に帰った時に龍斗くん呼びになったのを忘れていた
『呼び方龍斗くんだったね』
「うん、俺だけAちゃん呼びはおかしいでしょ」
そう言った後、龍斗くんはビールを飲み干した
大きく動く喉仏にドキドキする
「顔赤いよ、結構酔っちゃった?」
手で頬に触れると明らかに熱くなっていた
『そうかもしれないや』
「アルコール弱いやつ頼もうか、」
龍斗くんは店員さんを呼んでビールとチューハイを頼んでくれた
「そういや作ちゃん今まで何人彼女いたっけ」
ゆうぴが龍斗くんに話を振った
「んあー、5人くらいかな、全部本気の恋じゃなかったからすぐ別れたけどね」
「作ちゃん意外にポイ捨て男?」
「友子ちゃん違うよ笑、無理やり付き合わされたみたいな感じだよ
俺は好きじゃないけど向こうが一方的に、みたいな」
龍斗くんがポイ捨てしちゃう人だなんて思わないから少し安心した
「やっぱイケメンは大変だよね〜
そういやAまだ彼氏居ないの?」
「みーこ聞いてよ!Aこの歳でまだ"運命の人を待ってるの"とか言うの、
だから合コン連れてきたんだよ笑」
友子が余計なことを言うからみんなの視線は一気に私に刺さる
穴があるなら入りたい。
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作者名:む。 | 作成日時:2019年9月7日 18時