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理解:+2.5歩 ページ39

side:Joshua


僕が知っててジュニが知らないAのこと。
事務員になる前の、ほんの少しだけ僕達と同じだった頃の話を彼女の恋人は時折深く頷きながら静かに聞いていた。


しっかり者な彼女の、恋人に聞かせるには後ろめたい過去を彼はどう受け止めたのだろう?


js「彼女は…今の話だけ聞いてると好きでもない恋人を取っかえ引っ変え変える軽い人に聞こえたかもね。
まあ確かに褒められた生活じゃなかったよね。僕も何回か強めに叱ったし」

jn「これまでの恋人が可哀想って?」

js「ううん。もっと自分を大事にしろって。彼ら彼女らも勿論可哀想だとは思うけどね。でもAはいつも断りを入れている筈だ。貴方をまだ好きになれてないけど、それでいいならって」

jn「うん、僕にも聞いた」


付き合うかどうかの選択肢は最終的に相手にあげる。

自分と付き合うと傷つくかもしれないという警告を先に伝えるのは彼女なりの誠意だと思っている。


まそれもそれで責任感から逃げてる気がして手放しに肯定はしてあげられないんだけど。



js「誤解しないでほしいのは、彼女は不誠実な人間じゃないってこと。恋人に対して丁寧に扱うし、ちゃんと彼らと向き合おうと毎回していた。自分を選んでくれた人を好きになりたいって。浮気も絶対にしなかったよ」

jn「…でも、だからこそ辛いんだね。その人達は」

js「うん。最悪だよね」

jn「さ…っ!ちょっとヒョン、」

js「事実でしょう。相手にとってはどれだけ愛を注いでも返ってくることのない最悪の相手」


感情が激しく渦巻くこの国で。
いつ何時でも声を聞きたいと行動する、恋が生活を支配するこの国の人が。愛する恋人からどれだけ自分が、相手が努力しても同じ気持ちにならないと分かったなら。


そんなの、耐えられないだろう。

片やずっと得たい気持ちを得られず、片や愛だった気持ちが憎悪となって降り注ぎ責め立てられる。




誰も悪くないけれど、毎回必ず悪い終わりを迎える。

絶望しかない関係なのだ。




js「僕はAを大切な友人だと思ってるよ。

でもそれは友人としての付き合いだからであって、恋人となるとまた大きく変わる。


すごく残酷な人だなって思うよ。



でも同時に孤独な子で、放っておけないんだ」

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なっつ(プロフ) - 素敵な作品に出会えて一気に読んでしまいました…!これからも楽しみにしています。 (10月2日 1時) (レス) id: 1d12df4e5b (このIDを非表示/違反報告)
ムーンワーカー - 次の更新も待ってます!もう、めちゃくちゃ大好きです! (2023年3月5日 20時) (レス) id: 8899fe7fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆび - 一生大好きです……更新ありがとうございます………ずっとずっと楽しみに待ってました……ありがとうございます………幸せになれ……!! (2023年1月3日 1時) (レス) id: b9570136cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年1月2日 1時

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