1歩進んで半歩戻る僕ら 3

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mh「要はさ、Aさんに自分は会えてないのに自分が出来てない顔みて会話してってのを他の人がしてて、自分以外の年下を可愛がってるのが嫌なんだろ？

じゃあもうジュナも覚悟決めて会ってその座を奪い返すしかなくない？
時間は有限だよ、お前がこうやってグダグダしてる時間もあの人は別の人と顔を合わせてる。その時間をお前で埋めればいいだけの話じゃん」

jn「…に、逃げ出さない自信がない……」

mh「はァ〜〜〜……じゃあもう、リハビリしてきなよ。話さなくてもさ、顔だけでも見にオフィス行きな。これ以上ジュナに付き合ってられない」

jn「薄情者〜〜」

mh「そもそもさ。なんでこんなに会いたいって思ってるのにそんなに躊躇してるの？もうアンタが怖がるようなこと、何も無いと思うけど？」



なにを、怖がっているのか。

電話して、Aさんが僕をずっと心配して思ってくれてる気持ちは知っていて。僕はずっとAさんに会いたいって思ってて、この気持ちはどんどん強くなっていて。


確かに、今僕の足を止めているものってなんだろう？




mh「…分かんないならAさんの情報でも集めたら。その人がどんな人か分かったら安心だしちょっとは楽になるんじゃない。あの人ちょっと不思議な人じゃん」

jn「ふしぎ、？」

mh「なんか一筋縄じゃないっていうか、見た目も言葉も穏やかだけどすごく複雑そうな人に俺には見えてる。…普段単純だけどいつも色々考えて言わないアンタと一緒。ちょっと変なとこも」

jn「一緒…僕とAさんが、」

mh「似てるとこはあるんじゃない？人は自分に無いもの持ってる人に惹かれるって言うけど。似てる部分があるから一緒にいて楽だったり安心したりするんじゃないの」



僕とハオは性格も何もかも正反対。

それでも一緒に居てとても楽で安心出来る。同じ故郷、言語を喋るという繋がりが僕たちの仲を深くさせている。


僕とAさんが似てるところってなんだろう。

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