絶妙に知ってる乙女ゲーム新シリーズの住人になった件

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oka「先輩はどうして旧校舎に？」

『あ〜…2年になったけど1回もここ来たことなくて。私も気になったから探索、みたいな？でもぼーっと徘徊しすぎたみたいな…？ごめんね役に立たない先輩で』

oka「い、いえっ！私さっきまでここから帰れなかったどうしようとか暗くなって道が分からなくなったらどうしようとか色々考えちゃって…先輩に会うことが出来てほっとしちゃいました！嬉しいです、こうやって出口一緒に探してくれて」


にっこりと顔を上げて笑いかけられた。私の方が若干背が高いので上目遣いで見上げてくる姿はとても可愛い。

うーんほんとにkawaii。これが計算でも許される。

でも見た感じ私と同じ感じでは無さそうだよなあ、こっちの世界の情報が無くて戸惑ってる感じも無ければ女である私を邪険にしない。



「安心した」とか「嬉しい」とかも庇護欲というか素直な表現にグッとくる。

私が男だったら初対面だけど惚れてたね、これ。



『うん…？』

oka「？どうしました？」


男だったら？旧校舎で2人っきりの出会い？




oka「あ、出口ですよ先輩っ！帰りましょう！」



攻略対象の誰かとの出会い、横取りした可能性…？？



『あ、私自転車だから載せてくよ。後ろ乗りな？慣れてない道暗くなったら怖いでしょ』


あれ？


oka「わあ、ありがとうございます！」










oka「じゃあ、ここで！駅まで送ってくれてありがとうございます、先輩！」


あれあれ？


oka「あ、あの…！お名前、聞いてなかったですよね。ちゃんとお礼、したいので名前教えてくれませんか？」


なんか私、主人公に出しゃばり過ぎてないか？


なんかこれ、この流れものすごく乙女ゲームっぽくないか…？



oka「A先輩って言うんですね…。えへへ、初日から素敵な先輩とお近付きになれちゃいました…。


あのっ、明日からもお話したいのでカトクのID、教えて貰ってもいいですか？！」

『わあ行動力〜』





あ〜……なんかもうどうでも良くなったなあ。



『この世界のメッセンジャー、カトクなんだ…へえ…』

oka「？そうですね？」

私は現実逃避をした。

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