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あれから数日後、世間は受験シーズン真っ只中になった。
あの日ジミンが踏みしめていた落ち葉も、雪に埋もれて見えなくなっていた。
JM「寒いねー。」
『寒くなるの早くない?
この前まで綺麗な紅葉が見れたのにもう雪?』
V「嫌だね、時間が早く過ぎちゃって。」
カレンダーは、もう最後のページ。
ユンギさんも、"新しいカレンダー買わねぇと"とため息をついていた。
JM「受験勉強はどう?捗ってる?」
『なんとかね。』
V「順調順調。ジミンは?支度してる?」
JM「してるんだけどさー。
英語の勉強だけが追い付かなくて。
僕アメリカで生活していけるかなぁ……」
もう、卒業が近づいている。
嫌だな。
寂しいな。
私たち、本当に離ればなれになっちゃうんだ……
V「A?」
JM「どうかした?」
私の前を歩いていた二人が振り返る。
『……ううん、何でもない!』
JM「A、」
『ん?』
優しくて、可愛いジミン。
あなたの優しさに、何度助けられたかわからない。
私、その優しさをちゃんと返せてたかな?
JM「永遠の別れじゃないよ。
夏休みも、冬休みも帰ってくる。
Aと、テヒョンに会いに戻ってくるよ。」
なんて、私の心が読めてるみたいな発言するんだ。
『……わかってるよ!』
JM「だってすごい寂しそうな顔するからー。」
V「まだまだ!卒業まであと3ヶ月あるよ!
いっぱい思い出作ろうね!」
私たちの足跡は、降ってきた雪に埋もれて、もう既に見えなくなっていた。
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作者名:mayumayu | 作成日時:2020年8月28日 23時