SEVENTEEN CARAT 4 (ページ10)

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気になるあの子りたーんず 4 ページ10

SJ side

二人が去ってしばらくして、僕も立ち上がった。

ユンギの作業室に行くためだ。

"ヒョン、事務所にいるならコーヒー買ってきてください。大至急で。"だってさ。

人使いが荒いんだから←

なんてため息をついて、そこに向かう道すがら。

数十分前に見送ったはずの二人を、関係者もあまり行かないような非常階段で見かけた。

踊り場の辺り……手すりに寄りかかって、何やら話している。

なんで僕がそこにいたかって？

エレベーターを使うより、そこから行った方がユンギの作業室に近いからだ。

とっさに隠れて、耳をすます。

悪趣味とか言わないで←

　『ジフン、忙しそうだったね。』

　WN「ん、ボムジュヒョンもせかせかしてた。」

　『"ヌナありがとう！"とか言って日本語歌詞受け取って
　さっさと行っちゃった。』

どこのプロデューサーも忙しいな。

ユンギもピリピリしてるもん。

　WN「……ねぇ、」

　『ん？』

　WN「オッパって呼ぶの？」

　『ああ、ジン先輩のこと？』

ふふ、と可愛く笑う。

　『やきもちだ(笑)。』

　WN「……そうだけど、悪い？」

　『んっ、』

Aちゃんの腰を抱き寄せたウォヌくんは、そのまま彼女にキスをしたのだ。

……僕は今何を見てる？

足が、動かない……

固まっている僕を余所に、二人のキスはだんだん深くなっていく。

　『ね、ウォヌもっと……』

　WN「こんなところで？(笑)」

　『先に仕掛けたのはそっちのくせに……ズルい。』

　WN「(笑)」

甘えたようにウォヌくんの首元に腕を回す。

なんでだろう。

この状況に傷ついてるはずなのに、目が離せない。

　WN「じゃああと一回。
　続きはAヌナのマンションでどう？(笑)」

　『バカ(笑)。』

そしてもう一回キスしようと彼女に顔を近づけたウォヌくんと、目が合ってしまった。

切れ長の目が、少し大きく見開かれる。

　SJ「っ、」

ウォヌくんはなんと、動揺する僕を見てフッと笑ったのだ。

あれ、今牽制された……？

何事もなかったかのようにAちゃんにキスするウォヌくんに背を向けて、走って逃げた。

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