弟の恋路は応援するものだ その�� 3 ページ36
SC side
案の定、一気に話しすぎてポカンとしているA。
『……色々聞いてもいい？』
お、戻ってきた(笑)。
SC「どーぞ。今日は惚気たい気分(笑)。」
手元の酒を一気に流し込む。
『あの子、彼氏の前だとどうなの？想像できない。』
SC「どうなのって……」
聞き方がおおざっぱだな(笑)。
SC「可愛いよ。もちろん。」
『具体的にどう可愛いのよ(笑)。
あの子が可愛いことは知ってる。
でもほら、あるでしょ？
彼氏しか知らない可愛さってやつ。』
SC「……上手く説明できないなぁ(笑)。」
惚気るのって難しい。
可愛いと思う瞬間はたくさんあるのに、口で説明できない。
『……その顔見たらわかったわ。もう顔が惚気てるもん←』
SC「うわマジか……」
彼女を思い出したら、なんだかすごく会いたくなってきた。
『そんなに好きなんだね(笑)。』
SC「まぁな(笑)。ちょっとごめんトイレ。」
トイレには行かずに自室に入り、スマホを耳に当てる。
韓国と日本に時差はない。
故に向こうも深夜だけど、どうしても声が聞きたかった。
「……もしもし？」
SC「もしもし？悪い、寝てたよな？」
「んーん、今仕事から帰ってきたの。」
SC「こんな時間まで？」
「ラジオにゲスト出演してきた。」
SC「お疲れ様。」
今の俺、ヤバい顔してるんだろうな。
部屋に誰もいなくて良かった。
「どうしたの？」
SC「どうもしないよ。声が聞きたくなっただけ。」
「スンヘンソルだ(笑)。」
SC「なんでその言葉知ってるんだよ(笑)。」
「ゴセ見た(笑)。」
ここまで全部日本語と韓国語混ざった会話。
端から見たら変だよな(笑)。
SC「……会いたい、」
「私も。でも11月まで我慢だね(笑)。」
SC「ん、」
「あ、そうだ。お誕生日おめでとう。
君もアラサーの仲間入りだ(笑)。」
あ、とっくに日付が変わって8月8日になってるわ。
SC「ありがとう。」
「事務所にプレゼント送ったから見てねー。
マネージャーさんには言ってあるから。」
そろそろ切らないと、仕事に差し障るのに……
名残惜しくて切れない。
「……もう寝て。私もシャワーして寝るから。」
SC「ん、おやすみ。」
「おやすみ。」
.
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作者名：mayumayu | 作成日時：2022年4月11日 20時
