ファン友はアイドル 2 ページ13
SJ side
14人全員にサインを貰って、ほくほくしながら裏で待っていると、ひとり可愛い女の子が話しかけてきた。
JY「あの！私セブチの専属メイクのジヨンです！」
SJ「はぁ、キムソクジンです。」
つい名乗っちゃったけど、この子一体何者？！
JY「失礼を承知で聞くんですけど、もしかしてカラット
だったりします？
もっと言うなら、リアルカップル推しの。」
SJ「うん……あれ、もしかして君も？」
JY「はい！同族です！」
SJ「うわぁ！」
嬉しい！
自分もアイドルである以上、同じ人を推す友だちなんて出来ないと思ってたから！
JY「私も職業柄そういう友だちいなくて！語りたいです！」
SJ「もちろん！僕もこのオタク心を持て余してたんだ！」
持つべきものはファン友！
JY「リアルカップルの何が尊いって、あのリアル感
ですよね！」
SJ「そうそう！夏日差しが強い日の散歩なんて、
ウォヌくんが持つ日傘で相合い傘でしょ？
もう尊い！可愛い！←」
JY「しかもあれ、Aオンニの日傘なんですよ。
"俺の方が背高いから持つ"って！
最近ではAオンニの日傘を自分のカバンに入れて
持ち歩いてるんです！
"どうせ俺が持つんだから、それ俺のカバンに
入れといて"って！」
SJ「いやー！ウォヌくん男前！←」
いや、オタクトーク楽しいな。
こんな楽しい世界があったとは←
JY「ジンさんがリアルカップルに沼ったきっかけは
なんですか？
私は数年前二人が表紙を飾った雑誌なんですけど。」
SJ「あー、」
事務所の非常階段でキスしてるのを見た、なんて言ったらプライバシーの侵害だよね。
まぁ僕が見ちゃった時点で侵害してるけどね！
SJ「僕は何ってハッキリ言えないけど、あの空気感。」
JY「わかります！」
なんとか誤魔化せたみたい。
JY「あ、二人のオフショットいります？これなんですけど……」
SJ「か、可愛い！」
控室だろうか。
ソファに並んで座る二人。
Aちゃんは寝ていて、彼女の小さな頭がウォヌくんの肩に乗っかっている。
そしてそれを愛しそうに見るウォヌくん。
SJ「……ジヨン様、流出させないと誓うのでください←」
JY「よろしい←」
僕と彼女は、こうしてオタ友になった。
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作者名：mayumayu | 作成日時：2022年4月11日 20時
