学校に行こう 3 ページ39
SG side
昼を食べた後は、キャンパス内のベンチに座って３人でぼーっと行き交う人を眺める。
なんでも、次の授業まで少し間が空いているらしい。
『 日本の大学はどう？あんまり韓国と変わらない？ 』
RM「 雰囲気が違いますね。
なんか良い意味で緩いというか…… 」
SG「 ああ、なんか自由だな。 」
ここに座っている俺たちは普通の人間じゃないはずなのに、周りに溶け込めているのが不思議。
誰も俺たちのことを気にしない。
キャーキャー囲んだりもしない。
韓国ではもう経験できない"普通"。
RM「 ……なんか普通です、久しぶりに。
自分が普通の人間に戻れたような、
変な気分です。 」
『 そうだよねー。
いつもはどこ行ってもキャーキャー騒がれて……
ありがたいことなんだけど、時々どうしようも
なく窮屈で…… 』
SG「 でもそんな日常も、恋しかったりするん
だよな。 」
人間とは不思議な生き物で、逃げ出したいと思った現実も、離れてしまえば途端に恋しくなる。
SG「 A……？ 」
RM「 あれ(笑)。 」
しばらくぼーっとしていると、肩に愛しい重み。
SG「 寝たのかよ…… 」
RM「 昨日も遅くまで大学の課題やってたみたい
ですし、疲れちゃったんですよ。 」
忙しいのに遅くまで大学の課題をやって、連日リハーサルやって……
人より身体の弱いAには、少しだけ酷な日程だったかもしれない。
SG「 ナムジュナ、次の授業は何時からだ？ 」
RM「 確か……３時から、でした。 」
SG「 なら……しばらくここにいるか。 」
RM「 はい(笑)。 」
ふと見上げた空は青くて、心がすっと落ち着いた。
学校に行こう Fin.
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作者名：mayumayu | 作成日時：2019年1月4日 12時
