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SG「本当?サエさんが?」
『うん、納得してくれたみたい。』
やっと本日の撮影が終わって、ユンギにテレビ電話をかけた。
こっちは深夜だけど、韓国はお昼で……
ダンス練習の休憩中ってかんじ。
SG「良かった……サエさん、なんか話を聞く限り
俺に否定的だったから…」
『あー、確かに……あんまり良い顔はしてなかったね。』
ごろんとホテルのベッドに寝転び、あくびを噛み殺す。
『……高校生の時なんだけど、』
SG「うん……」
『私さ、いじめられてたんだよね……それ、誰にも
言えなくて、』
もちろん、近しいサエにも言えなかった。
『で、体調崩してぶっ倒れて……
回復して学校に行ったらさ……ふふ(笑)。』
SG「なんだよ(笑)。」
『私をいじめてた子たち、退学させられてた(笑)。』
SG「は?!←」
どうやら私がいじめられてるのを知ったサエが、裏で手を回して辞めさせたらしい。
SG「俺、下手したら殺されてたかも……←
いや、社会的に抹消されてたかもな。」
『大丈夫だよ。
ユンギなら遅かれ早かれ認められてた。』
サエはちょっと強引なところもあるけど、人を見る目は確かだから。
『いつかサエにも会いに行けたらいいね。』
SG「ああ、だな。」
私の辛い時期を支えてくれて、今でも頼りにしている親友サエ。
そして、私に素敵な恋を教えてくれたユンギ。
そんな大切な二人に、仲良くなってもらいたいな。
SG「もう眠そうだ。」
『ん、眠い……』
せっかくユンギとお話できるのに、もったいない。
SG「明日またテレビ電話しよう。
時差とか気にしないでかけてきていいから。」
『はーい……』
その日はそこで力尽きて、電話を切ったかどうかも曖昧だった。
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作者名:mayumayu | 作成日時:2019年12月9日 1時