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SG side
アメリカから帰国して、事務所の練習室の扉をそっと開ける。
JN「ユンギヤー!!」
SG「っ、びっくりした……」
そこにはメンバー全員いて、その視線を一身に受けた。
JN「Aちゃん、大丈夫だった?」
SG「大丈夫、ではなかったです……」
小さな命を殺した……
これほど怖いことはない。
俺もAも、罪悪感でいっぱいだった。
大丈夫なんかじゃなかった。
気持ちを整理するのに、一週間もかかった。
JN「そっか……」
RM「きっと、まだ時間は必要ですよ。
そう簡単に癒える傷ではありませんから。」
SG「ああ……」
あの状態で映画の撮影に復帰させるのは気が引けたけど、Aがやり遂げたいと言った。
きっとまだ、心は苦しいままなのに。
V「ヒョン、」
SG「ん?」
今まで口を開いていなかったマンネラインのテヒョンが、小さな声で俺を呼んだ。
V「ユンギヒョンとAヌナは、その子に一生かけて
償わないとね。」
JM「ちょっとテヒョン!」
慌ててジミンが止めに入るけど、こうなったテヒョンは止められない。
V「確かにその子は生まれては来れなかったよ?
でも、ヒョンたちの子どもに違いなかった。」
SG「ああ……だな…」
V「だから……」
険しい顔から一変して、にぱっと笑った。
V「次、生まれてくる子を愛してあげてよ。
その子の分まで。」
テヒョンの顔が、涙で滲む。
ああ、そうだよな……
テヒョンって、そういうやつだったよな。
V「それと、その子のことを一生忘れないこと。
それが、ヒョンたちにできる最大の償いだよ。」
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作者名:mayumayu | 作成日時:2019年12月9日 1時