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SG side
"あの子、妊娠してたの"
"でも無理しすぎたみたいでその……流産、してて"
SG「A!」
彩さんの連絡を受けて、急いで飛行機に飛び乗った。
AY「ああユンギくん、来たのね。
A、私ちょっと席外すわ。
二人でちゃんと話して。」
彩さんは俺の肩を軽く叩き、病室を出ていった。
SG「A、」
『ごめんなさい……』
SG「ごめんなさい……?」
一体なにがごめんなさい?
『ユンギっ、ずっと子ども欲しがってたのに……
っ、私……子ども、殺しちゃったっ』
SG「A!」
『ううっ、ユンギ、』
たまらなくなって、小さい身体を力いっぱい抱きしめる。
SG「Aは何も悪くない。俺が悪かったんだ。」
俺がAを繋ぎ止めておきたいがためにした軽率な行動が、結果的に彼女を傷つけた。
SG「大丈夫……大丈夫だよ。」
静かに泣き続けるAの背中を、優しく擦る。
『今思えば、確かに妊娠の兆候はあったのっ……
でも私っ、いつものかと思って、』
身体が他人より弱いAは、しょっちゅう貧血や目眩でダウンしていた。
SG「A、」
『ううっ、ごめんなさいっ……ごめんなさい、』
この出来事は、俺たちの中で消えない傷として残った。
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作者名:mayumayu | 作成日時:2019年12月9日 1時