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流れていく景色を、ぼーっと眺める。
AY「意外とあっさりしてるのね。」
『なにが?』
AY「ん?旦那とのしばしの別れ。」
『……別に永遠の別れじゃないし。』
それに、この撮影が終わればしばらく充電期間。
家に込もって、思う存分曲を書く日々が始まる。
ユンギとも、今より少しは同じ時間を過ごせるんじゃないかな。
AY「可愛い。」
『え?(笑)』
AY「あんた、本当に可愛いわ。」
急に何を言い出すかと思えば……
AY「っていうか、可愛げのある子になった。
やっぱり恋って人を変えるのね。」
『もう、彩さんなに言ってんの?(笑)』
確かに仕事場に行っても「なんか雰囲気変わったね」とか、「纏う空気が柔らかくなったね」とか言われることがあった。
AY「確かに結婚して仕事は減ったわ。
でもあなたに好感を持ってくれる人が増えた
のも事実よ。」
『うん……』
AY「あ、照れてるでしょ?(笑)」
『うるさいなぁ(笑)。』
キキっと小さな音を立てて車が止まる。
どうやら空港に着いたようだ。
AY「そうは言っても、今回は長いわよ。大丈夫?」
『半年、でしょ?大丈夫よ。』
多分ね、なんて心の中で思った。
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作者名:mayumayu | 作成日時:2019年12月9日 1時