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『おはようございまーす……』
事務所の扉をそっと開ける。
ON「あっ、Aおはよう。」
『おはようございますジンギオッパ。』
珍しいでしょ？
朝に弱くていつも遅刻のジンギオッパが、私より先に来ているなんて……
でも最近はずっとこんな感じだ。
『朝ごはん食べました？』
ON「ううん、まだ。」
『ダメですよ、食べなきゃ。私、何か作りますね。』
ジンギオッパは、家に帰っていない。
ずっと事務所に寝泊まりしている。
早く出勤してきた私が、ひとりにならないように。
ON「ふふ、なんか良いね。こういうの。」
『え、何がですか？(笑)』
キッチンに立つ私の後ろ姿を、ソファからニコニコしながら眺めるオッパ。
ON「可愛い娘が僕のために朝ごはん作ってくれてる
んだよ？幸せー。」
『大袈裟ですよ(笑)。』
ON「大袈裟じゃないよー。」
私の二人目の父親は可愛い。
いつもニコニコフワフワ。
少し頼りないかもしれないけど、私にとってはちゃんと父親だった。
『できましたよ。』
ON「わー、美味しそう！」
『ゆっくり食べてくださいね。』
口いっぱいに頬張るオッパを見ていたら、少しだけモヤモヤが晴れた気がした。
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作者名：mayumayu | 作成日時：2017年9月26日 11時
