魔獣との戦闘 ページ2
地上から遥か10000kmに位置する
天空都市ツェギンユローア
《遥かなる天空》と呼ばれるこの都市は
直径10kmにもなる円形都市として有名である。
行き方にペガサスを必要とし、
なかなか探索に踏み出す者はいない。
しかし、ハルヴァはペガサスを育てることに
成功しており、自由に天空へと向かえるのだ。
「ありがとう、セル」
アリアがペガサスのたてがみを撫でる。
ブルル、とセルは嬉しそうにいなないた。
「さーて…どこから探索しようか」
アリアは着地地点である塔から下を見下ろした。
至るところに背の高いビル群が存在し
かつて高度な文明があったことを匂わせる。
しかしビルの窓ガラスは全て割れており
ツタが生い茂っている。
「あそこ階段が見えますけど」
「え?あーホントだ、よく見えたね」
アリアの肉眼でも目を細めないと見えないような
遠くに階段が確認できた。
「んじゃ、あそこの階段を降りようか」
塔から飛び降り、ビルの乱立する道路に
足を踏み出した。
「うわわっ!」
「アリュ!?」
叫び声がした方に行くと、尻もちをついている
アルデンクをライベルグが盾で守っていた。
「ごめん!いきなり襲われちゃって!」
「心配ない。俺が守ってやる。
それよりアリア、そっちを頼んだぞ」
「え?うわぁっ」
背後に鋭い鎌を持つカマキリと
ギョロギョロと4つの目を動かすトンボがいた。
「いやぁっ!あたし虫とか苦手なのーっ!」
「なんだとぉ!?」
慌ててシュルーフを見ると案外落ち着いている
ようだった。
「シュルーフは平気なのか?」
「あ、はい。
小さい時からアリュが虫嫌いだったので」
「ちょ、ちょっと!?」
「情けねえなぁ。
おい、取り敢えずぶっ倒すぞ。
シュルーフは天空カマキリを、
俺はヨツメトンボをやる。
アリアは…そこで待ってろ」
シャギルは敵と向かい合うと
背中の紅の大剣を抜きさり横に
ヨツメトンボを切り裂いた。
「おらよッ!」
シュルーフは斬りかかってきた天空カマキリの
鎌を跳ね飛ばし、胸と腹に両断した。
霧散していく魔獣を見ながら
大剣を背中の鞘に収めた。
「大丈夫か?」
「ごめん…」
「気にすんな」
倒した敵からのドロップ品を確めるシュルーフ。
「そこまで強くなかったですね」
「そうだなー」
かつて精鋭ギルドが壊滅したと聞いていた
天空都市への認識が
少し塗り替わった瞬間だった。
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
The - 面白いです (2015年12月26日 23時) (レス) id: 6bb41c1304 (このIDを非表示/違反報告)
シャイン&ダーク - ディアルチョロいな (2015年10月9日 23時) (レス) id: 5b2ad4fb97 (このIDを非表示/違反報告)
コバルト(プロフ) - ありかどうございますー!これからも個性的なキャラを出していきますのでよろしくです! (2015年10月7日 8時) (レス) id: 0b47d786fb (このIDを非表示/違反報告)
ちーくん - この作品大好きです! キャラ&が面白いー笑笑 これからもファンです応援してます! (2015年9月27日 19時) (レス) id: db2d6b81b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ