6 ページ6
.
誰かの声がして起こされた。
いつの間にか、午前はすべて終わっていて、太一が目の前にいた。
「お前、寝すぎだろ。」
「おう、今日は流石に寝すぎた。」
「食堂行くぞ。」
「ん。」
太一に連れていかれる。
こいつ、面倒見いいよな。
兄がいたらこんな感じなんだろう。
ちょっと、いいな、と思ってしまった。
しょうがないでしょ。俺、一人っ子だし。
…別に寂しいとかじゃない。
「な?太一。」
「いやなにが。」
「なんかが。」
「あーはいはい。」
しらす丼を買って、席につく。
やっぱうま。
至福の時間を送っている時だった。
「あ、A。」
「ん"んん、ごほ、」
「は、どうしたお前。」
また七瀬かよ。
どんだけ七瀬なんだよ。
…てか名前呼び?
そーゆー系ですか?
…片栗粉事件から俺の周り七瀬に囲まれてる気がする。
「太一くん!」
七瀬が太一に手を振ってこちらに向かってきた。
こ ち ら に 向 か っ て き た 。
え、まじかよ。
驚きつつも、しらす丼の力でその場から動けないままでいた。
「太一くん!今度いつ来れる?お母さん達が会いたいって!」
「…あー。まだわかんね。部活が休みの日適当に空けとく。」
そんな会話がされている中、俺はしらす丼をもぐもぐ食べ続ける。
完全に俺空気じゃん。辛いわ。
絶対付き合ってるでしょ。これ。
しかも親公認とか。どんだけ行ってんの。
羨ましすぎるだろ。
裏切ったな太一コノヤロウ。
彼女いない歴3年舐めんな。
…自分で言ってて虚しいわ。
「じゃーねー!」
「おう。」
やっと帰った。てか、俺気づかれてないって言う。
どこぞの主人公並な影の薄さだわ。
…流石にそれはないな。
七瀬を見送ったあと、太一が話しかけてきた。
「Aって可愛いよな。」
「…彼女大好きかよ。」
「いや、付き合ってねーよ。ただの従兄弟だぞ。」
「初知りだわ。」
「あまじ。」
「おう。」
なんだ、付き合ってねーのか。安心した。
親友の彼女があいつだったら関わること増えるし。
…従兄弟だし変わらないじゃん。
てか、なんで今まで知らなかったんだろう。
あ。俺が話を聞いてなかったからか。
…これからは人の話をもっと聞こう。
.
36人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻陽花(プロフ) - 掃除機にwww吸われるのがwwwホント面白過ぎますwwww腸が曲がるくらいに笑いましたww完結おめでとうございます!! (2021年1月27日 0時) (レス) id: fbd916a9bc (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 口調とか性格とか違うけど、これはこれで好きです…こんな白布くんもいいですね…素敵な白布くんをありがとうございます…ごちそうさまでした… (2020年4月27日 2時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
凪穂(プロフ) - ayaneeeeさん» 大好きな作品なんてほんとーーーーに嬉しいです!もっと喜んでもらえるような作品を作れるよう頑張ります!ありがとうございます!! (2018年2月13日 14時) (レス) id: a3646bafa1 (このIDを非表示/違反報告)
凪穂(プロフ) - 猫花火さん» ありがとうございます!!まさか面白いと思ってくれる人が居たなんて…!これからも頑張らせていただきます!!! (2018年2月13日 14時) (レス) id: a3646bafa1 (このIDを非表示/違反報告)
ayaneeee(プロフ) - 凪穂さん» お久しぶりです!(*^^*) 完結おめでとうございます!!! 私の中で大好きな作品の一つです!! これからも頑張ってください!! 全力で応援させて頂きます!! (2018年2月12日 1時) (レス) id: 5966289a1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あきかぜ | 作成日時:2018年1月14日 14時