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『じゃあまた来るから』

「体調には気をつけなさいよ。あ、そうだそうだ」







手をパシッと叩いて家の中へ引っ込んでいく。


数分待っていると無地の袋を持って帰ってきた







「これお姉ちゃんとこ持ってって、誰かいるはずだから」

『なにこれ……まあ…いいけど。じゃあな』







隣なんだから母さん行けよ。とはさすがに言えず


隣に並ぶ真新しい家のチャイムを押した。







"翔太くん?"







噂をすればなんとやらの女の子の声が


ドアホン越しに聞こえてくる







『お、彩春いたのか。こればあばから差し入れ、とりこれる?』

"うん、今行く"







あれ、この時間帯まだ学校終わってないんじゃ?

なんでいるんだ?







『おう、いろ…は……?』

『なんで熱ピタ貼ってんの?』

「ん…ちょっと風邪引いたの」

『だから家いたのか……大丈夫これ、持てる?』

「へーき」







部屋着のままふわふわした髪の毛で出てきた。


ご丁寧にマスクまでしてくれて


こういうところ姉貴には似てなくて可愛い。







『あ、お返しさ、もーちょいまってくんね?』

「お返し?」

『バレンタインの』







パッとしない表情からは何よ今更と言った感情が読み取れて


叔父さんはかける言葉が見つかりません。


その後すぐ咳き込んだところを見て家の中に返した。





お年頃の女の子の好みなんぞ俺にわかる訳もなく、


後で姉貴が義兄さんにこっそり好みでも確認しようと


帰宅してからも考えていた。




また明日から社畜かと悶々としたまま寝床に入る。



大体、あーもうちょいで寝れそう。と思って


意識を飛ばしてすぐ朝のアラームがなる。


夢なんてここ数ヶ月、いや数年見ていないかもしれない。



重い身体を起こして身支度をして、


軽くご飯を食べて鞄を持って駅に向かう。


車なんて高級品俺は持てないから。

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chirua(プロフ) - !さん» ご感想頂きありがとうございます、とても嬉しく光栄です。今後ともどうぞよろしくお願いします (11月3日 16時) (レス) id: 9ab6ec17b9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりにこのサイトでとても引きこまれる作品を読みました。彼が少しでも幸せだなと思える日が来ることを願っています。次回も楽しみにしております。 (11月2日 23時) (レス) id: 50e233f32f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chirua | 作成日時:2023年10月10日 17時

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