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タイムスリップから帰って来て1ヶ月強くらい
もうひとつ気になることを確かめるために元自宅周辺に
'ちょっと、あれ渡辺さんとこの……'
'あらやだっ…まだ若いのにこんな時間にねぇ……'
元近所の人たちに出会ってしまって
うつむき加減で近付くとこれ。
陰口なら陰口らしく影で言え！…なんて言える訳もなく、
早歩きで過ぎる。
時間が過ぎても元近所だった人達は
必要以上に噂話が大好きで、
何故か成長したはずの俺の事さえ人目見れば
渡辺さんとこの……と話し始める。
『お前らに用ねぇっての』
セミの鳴き声がけたたましい中必死に向かう先は神社。
きっとまだあるはずだし、まだ、いるはず。
雰囲気的にひんやりしてるそこに踏み込むと、
見覚えのある猫が日陰でぶん伸びていた。
『なあ、神主いる？』
問いかけると面倒くさそうに目を開けた後、
相当驚いたのか飛び上がりながら後退りをした。
んな〜
『渡辺だって伝えて』
ふっかの部屋に居候してた１ヶ月の記憶が
人間の造りとして薄れてきている事に焦りがあって、
夢だったのか夢じゃなかったのか確認したかった。
「…お久しぶりですね」
『どうも、俺に会ったことありますよね？』
「まあ、確かにありますよ」
歯切れ悪。
再びご好意で本堂の中に入れてもらうと、
前よりも物が増えていて猫まで増えていた。
『本当に俺タイムスリップしてたのか聞きたくて』
「うーん、んー……」
『……』
「してた、というのは本当だと思います。ただ、私と翔太さん以外の記憶には残ってないですよ」
記憶には残っていない
俺が暴れたのを羽交い締めにした事も、外食した事も、
だらだらだべった事も、ふっかは覚えてないというのか。
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chirua(プロフ) - ！さん» ご感想頂きありがとうございます、とても嬉しく光栄です。今後ともどうぞよろしくお願いします (11月3日 16時) (
レス) id: 9ab6ec17b9 (このIDを非表示/違反報告)
！(プロフ) - 久しぶりにこのサイトでとても引きこまれる作品を読みました。彼が少しでも幸せだなと思える日が来ることを願っています。次回も楽しみにしております。 (11月2日 23時) (レス) id: 50e233f32f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chirua | 作成日時：2023年10月10日 17時
