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せっかくの日曜くらいゆっくりさせろと
文句しか言わない奴は置いておいて、
外をしばらく観察していた。
アパートの前の道路は広めの裏道の為、
遊んでいてもさほど迷惑にはならない。
見慣れない場所が物珍しいのか
ぐるぐると駆け回る彩春とすぐ側でにたにた見守る俺。
初めてできた姪っ子という存在にデレデレに溶けてた時
今とさほど変わんないけど
ほかの大人3人はアイツの部屋に消えてって、
そこにいる俺は彩春の子守りを任されていた。
『ふっか、ちょっときて』
「やだ〜……あー引っ張らないでよ行くから」
『早くしろ』
「んもお〜〜」
誰も見ていないことを確認した後、
隣のアパートの裏側へと回り込む。
前作戦を練った時、
裏に回ったら1階にあるアイツの部屋は
ベランダの冊子がいつも空いていることに気が付いた。
今がそれを利用する時だと思って
盗み聞きするためにふっかを連行してきた。
「俺来た意味ある？」
『もしバレた時の囮』
「無情な男だな」
コソコソ喋りながら待ってると部屋の奥まで来たのか
声が聞こえてきた
「それで、どうしたの突然？」
「おう、これやろうと思って。佳恵には内緒な」
佳恵と言うのは俺の母であり、叔父からすれば妹。
「……なにこれ、通帳じゃん」
「いろの学費の足しにでもしてくれよ、」
「頂けませんよ、そんな……」
姉貴と義兄さんの戸惑う声と
通帳という単語に強い疑問を抱く。
アイツが人に渡せるような資金なんて
どこに持っていたのか、さっぱり分からない。
それに、姉貴から通帳ごと貰ったなんて話
1度も聞いた事ないし、疑ったこともなかった。
「見てみろ、それお前の名前の通帳」
「本当だ、……でも何で叔父さんもってるの？」
「まあ、色々あってな。そんくらいありゃあどこの学校行ったって1年分くらいにはなるだろ。なっ、旦那」
「あいや…1年どころか2年間は余裕ですよ……」
姉貴の通帳をアイツが持ってて
そこに金入れて渡してて……？？
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chirua(プロフ) - ！さん» ご感想頂きありがとうございます、とても嬉しく光栄です。今後ともどうぞよろしくお願いします (11月3日 16時) (
レス) id: 9ab6ec17b9 (このIDを非表示/違反報告)
！(プロフ) - 久しぶりにこのサイトでとても引きこまれる作品を読みました。彼が少しでも幸せだなと思える日が来ることを願っています。次回も楽しみにしております。 (11月2日 23時) (レス) id: 50e233f32f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chirua | 作成日時：2023年10月10日 17時
