紅色キミサワー

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次の日少し早めに起きても


亮平くんは既に身支度を始めていて、






『ごめんなさい2日連続朝ごはん作れなくて』

「朝は自分で軽く済ませてるから気にしないでいいよ。そうだ、明日は休みだからお願いしようかな」






明日……


ふと気がついてカレンダーに目をやると


今日は金曜日らしく、


未だここに来て2日しか経っていなかった。



行き掛けに、買い物するときは約束厳守してねと


笑みを向けられ道具を渡された。



出掛ける用の鞄(財布入り)、


携帯用GPS、移動用の電子マネー。





ここまでして私を連れてきたのに


このくらいの機能で外出させるのはどんな策略なのか、


そもそも条件が意味不明なまま。




複数ある店を教えてもらって


今日はとりあえず駅近のショッピングモールに行く事にした






「そこ行くなら右に出た通りでタクシー拾って行って？」

『あ……わかった』






言われた通りに言われた方法で買い物に来て、


まるで箱入り娘の初めてのお使いの様だと思った





野菜とお肉、お魚…


調味料も少しだけカゴに入れてから


頼まれていた洗剤も追加してレジへ進む。



店員さんだって今現在進行形で誘拐されて


監視下に置かれてる人が目の前に居るとは思わないだろう





無事用事を終えてタクシーで帰宅、


玄関の扉を施錠したところで


スマホから新着メッセージを伝える音が






"おかえりなさい"






ずっと監視してる…


GPSを玄関の棚においてから


お金とレシートを照らし合わせてメモをして、


片付けをしながらご飯の下準備をして一息をつく。




亮平くんの帰宅に合わせて料理を出して


また、同じ時間帯に就寝する。

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