紅色キミサワー

愛情 ページ6

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彼女として1ヶ月間家事炊事を行う。


必要な食材や日用品を買いに出掛けるのは可能。





ただし出かける報告とGPSを所持、


いくら使ったかを1円単位でその都度報告。


もしその過程で知り合いに助けを求めよう物なら即刻……


服は亮平くんから指定されたもののみ着用可。


逃げ出した場合の罰は説明通り




恋人の殺害。






普通に考えたら殺人予告をする男に


従う余地などないのだろうけど、


正直亮平くんはやりかねない。




無理難題を言う教授から


1週間かけても終わらない量の資料まとめを


言い渡された時に4日でやり遂げたり、


学祭の出し物でバク転できる奴を探してると言われた時も


本番までにできるように仕上げてきた。





普通なら断る状況でそれをやってこなした彼が


怖いくらいで、


単なる仲間思いな人とは一概に言えなかった



もはや自分にノルマを課して追い込んでいるような。





「A料理できたっけ？」

『一応女だし料理くらいは』

「大学の時は料理できないのかってふっかが文句言ってた記憶あるけどね」





"彼女契約"が始まってすぐそんな会話をした。



辰哉くんの名前を出すことは御法度じゃない様子で、


日常会話程度なら普通に話せそう。




手始めにお風呂を洗って、


リクエスト通りのカレーを作って、2人で食事をして、


片付けやお風呂を終え寝室に。




寝室にはダブルベッドしか置いてなくて渋々入ると、


おやすみと言ったあと背中を向けられて少し安堵した。


安堵を引き摺ったからか次の日は寝過ごしから始まった。






起きたら既に8時。亮平くんはもう隣におらず、


リビングの机には仕事に行くと言う内容のメモ。


定時には帰るそうでそれまでは私一人。




チャンスとばかりに家の中を掃除しながら


あるものをさがした。

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