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それからというもの、
亮平くんからの束縛は強くなって1人での外出は禁止された。
食材がなければ一緒に行って選んで、
日用品が無い時は買ってきてもらう。
外の空気が恋しいと思えば思うほど外へ出れなくなった。
1ヶ月と5日目。
本当なら今頃辰哉くんの元へ帰れていたはずなのに、
どの部分がバレたか分からない嘘で
より酷い生活を送っている。
もはやどれがバレたかなんてどうでもいいけど。
もういっその事死んでしまおうかとも思ったけど
それはそれで負けた気分になってしまうから出来なかった
『ねえ亮平くん、外の空気吸いたいんだけど、』
「2階のベランダなら出ていいよ」
そんな返答しか帰ってこない。
2階のベランダは洗濯物を干す時に既に出ている。
許可して欲しいのはそういうことじゃなかった
だからこそまずは徹底的に亮平くんに従うことを始めた。
「膝枕してよ」
『いいよ、はいおいで？』
「ありがとう」
言われる前に頭を撫でて雑談に持っていく
すると亮平くんは嬉しそうに顔を緩める
その表情は好きだったりする。
『今日は何作る？』
「んー……オムライス食べたいな」
『分かった、じゃあ夜ご飯オムライスね』
楽しそうに、嬉しそうにかつ満足そうに振る舞う
あたかもそれが当たり前のように
この生活が良いものと感じてると
思わせなければいけないから。
でもあの日以来亮平くんの口から
"ふっか"という言葉は出てこなくなって、
大学時代の話すらも無くなっていた。
彼の中で地雷ワードに選出されたのだろう
その反動がどこかに来るのではと
頭の片隅では思いながらも、
極力刺激しないようにと私も名前は出さなかった。
「ありがとう」
家事を終えお風呂を済ませて、
先に彼が待っているベッドへと入る。
亮平くんは私の髪を優しく撫でながらそう言った。
その手が気持ちよくて目を細めていると、
いつの間にかうとうとと瞼が落ちてくる。
そんな時だ。
「ごめんね、A」
ハッとして目を開けると、
亮平くんはすでに私に背を向けていて
表情を見ることは出来なかった。
寝惚けていたのか彼が発した言葉だったのか、
あまりにも鮮明な声で聞こえて目が冴えた。
その言葉が、本音なら良いのに
私はただ、彼の背中を見つめることしか出来なかった。
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chirua(プロフ) - らんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；完結まで是非よろしくお願いします︎☺︎ (9月6日 16時) (
レス) id: 9ab6ec17b9 (このIDを非表示/違反報告)
らん - めちゃくちゃ面白いです！阿部くん最高すぎます！更新楽しみにしてます☺️ (9月2日 1時) (レス) id: 07ae00cca1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chirua | 作成日時：2023年8月30日 13時
