紅色キミサワー

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16日目.



彼は平常通り、私はおどろおどろしく。


いつもより念入りに掃除をして


態度には十分気をつけたお陰か何事もなく終えれた。





17日目.



休みだったから一日中一緒にいた。


膝枕を頼まれて応じたけど、


膝の上でうたた寝をする亮平くんは


一昨日の人と同一人物だと思いたくなかった。


ふと置きたくなって頭に手を添えると、


いつから起きていたのか彼が一言






「Aって結構あるんだね」

『！…ぇ？なにが、？』

「胸」

『……変態』

「ふっかには負け、うわぁあやめてえ」






頭をわしゃわしゃしながら揺さぶってやった。


わざわざ2日前のことを。



どうでもいいやり取りの懐かしい感覚に


心臓がきゅっとした。





18日目.



今日も休み。


久しぶりにお酒が飲みたいと言うのでつまみを作った。


思った以上にお酒が強くなっていて私が先に潰れたみたい


朝起きた時ちゃんとベットで寝ていたし


服も来ていたから何もされてないと思う、多分。






19日目.



なんだかいつもより重い足取りで帰宅した為


びくついていたが


明日から3日間出張になったと言われた。


言われた時の絶妙な間が怖かったけど


笑顔で返事をしておいた。




20.21.22日目……






『行ってらっしゃい』

「行ってきます、良い子にしててね？」






正直ホッとしてる自分がいる。



もうすぐでこの一ヶ月を終えれる状態で


少しだけ気を緩めれるんだから。






1日目はとりあえずいつも通り過ごす中で、


掃除を念入りにしてみたり洗濯物を丁寧に畳んでみたり。


1人だからと手を抜いて食べたカップラーメンが


異様に美味しかった。





2日目、ここを出た後どうするかを考えた。


無事辰哉くんに会えたなら何も問題は無いけど、


というかそれが約束だけどもし会えなかった時






『ここに誘拐されてた証拠がないと…』






3日目の午前中、


亮平くんに日用品が無くなったから買い物に行くと


連絡を入れて外に出た。




いつものところでタクシーを拾って、


買い物をして、しっかりレシートも貰って帰宅。

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