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『態々用事あるなんて家に来て誘拐して、
みたいな生活強要して』
「してないよ」
『嘘だよ、辰哉くんにも会えない自由に動けない、何がしたいの！？』
ひんやりとした視線を強い言葉で跳ね返す
元の場所に戻る為に生活しているのだとしても
正直心は疲弊している。
日々誰かに監視されている恐怖を背負って生きるんだから
ここまで平常心を保てていた自分が逆に不思議で仕方ない。
「奴婢じゃないよ。どちらかと言うと家政婦かな？」
小首を傾げで笑う
『家政婦じゃない、亮平くんがなんと言おうと誘拐して人を使ってる時点で』
「……はぁ…奴婢って言うのはさあ、」
イライラしたような口振りでネクタイを緩める
後退りをして距離をとるが
伸ばされた手に頬をわしずかみにされ
「すぐ飯を作れ風呂を入れろ部屋に塵ひとつ落とすな、俺が帰るまでに完璧にこなさなければ罰だ」
『痛っ』
「俺の質問以外は全てはいと言え」
避けようとした拍子に足が絡まり
その場に尻もちを着いて倒れると、
それに合わせるかのように彼は私に馬乗りした
「俺が満足するように役目を果たせ、今すぐ脱いで奉仕しろ」
言葉の勢いに圧倒され自分を支えるので精一杯で。
トップスの裾を捲りあげられ、
首元で押さえつけた状態で彼の行動がピタリと止まった。
大学の時は友人達に力無いなと笑われていた彼でも、
私が抵抗できないくらいの力は
当たり前に持ち合わせていて身動きが取れない
「……奴婢ってこういう事じゃない？俺そんな事した？」
『して…っな……くるし』
解放された気道から勢いよく咳き込む
衝撃だった
亮平くんがこんなことしてくると思わなかったから。
知らなかったからこそ言い返したのだけれど、
その判断が大間違いだった。
「俺はAが好きだから乱暴狼藉は働かないよ。でも分からない事は実践した方が頭に入るよね」
乱れた容姿を直して手まで差し出されて。
何事も無かったかのように
リビングに向かっていく亮平くんと、
この現実に動悸を覚えて動けない私。
当たり前だけど辰哉くんでもあんな乱暴に誘ってきたり
扱ってきたりして来る事など1度もなかった。
むしろ陶器でも扱っているのではと思うほど
優しい記憶しか私にはなくて。
震える手を押えながら彼の後に続いてリビングへ戻る
早く、辰哉くんに会いたい
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chirua(プロフ) - らんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；完結まで是非よろしくお願いします︎☺︎ (9月6日 16時) (
レス) id: 9ab6ec17b9 (このIDを非表示/違反報告)
らん - めちゃくちゃ面白いです！阿部くん最高すぎます！更新楽しみにしてます☺️ (9月2日 1時) (レス) id: 07ae00cca1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chirua | 作成日時：2023年8月30日 13時
