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「ええ買い物した〜ありがと!ほな!」

『え、ちょっと、どこ行くんですか?』

「彼女のとこ!」

「いってら〜」




まだ1店舗しか来てませんが!?と疑問に思っていると




「本来はふたりでお出かけするんやったやん。な?
俺はこれから彼女に会うてくるから!また月曜日〜」




ぽんっと深澤さんの肩を叩いて

颯爽と去っていってしまった。

え、本当にふたりきりになったんだけどこれは一体。

良くない良くない。もうすでに勘違いしてるのに、

更に拍車が掛かってしまう。




「寄り道しちゃった。俺の買い物付き合ってくれる?」

『はい、』



バクバク鳴り止まない心臓の音が聞こえてしまわないように

少しだけ距離を取って歩く。


ぎこちないながらも

そこら辺のカップルに紛れて2店舗ほど回った。

飲み物を奢ってもらってとてつもなく申し訳なくなって萎縮。

元カレは飲み物すら奢ってくれなかったなと

頭の片隅で思い出した。


9月は暗くなるのが早く、

あっという間に辺りは夜の景色へと移り変わる。

店の明かりが街を照らしている。




「今日はありがとね」

『いえこちらこそ、飲み物奢っていただいて…』

「ふは、そんなかしこまんなくていーって。…これ、」




手渡された小さな紙袋。

なんだか見覚えがあるなと中を覗くと、

最初に買い物に行ったお店の名前が。




『え、これ』

「Aちゃん可愛いって見てたからプレゼント。貰って?」

『えっと、本当にありがとうございます、
なんとお礼をしたらいいのか…』

「俺は似合うと思うよ、それ」




さっきぼそっと吐いた言葉を聞かれていたのかと顔が紅潮する。

なんだか申し訳ないのと楽しかったのと

感情が入り混じってわけが分からなくなっている。




「だからさ、次のデートで付けてきてくれないかな」

『はい…………えっ』




勢いで返事をしたあと脳内処理が追いつき

デートという言葉の前で突っかかった。




「俺と付き合ってくれない?」

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作者名:chirua | 作成日時:2023年3月1日 17時

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