甘い恋の魔法箱（２） (ページ8)

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昨日あんなに意気込んだのにも関わらず

今日になって戦慄している

朝登校していつものように挨拶を交わしたけれど、

頭の中はなんて言おうと他のことなど考えられずにいた。

そもそもなんで残ってなんて言われたんだろう、

もしかして……！？という妄想は

もう何千回も脳内会議で行われているので却下。

午前のホームルームだけの最後の授業が

熱血先生の熱血指導のみで

配布物等含め直ぐに終わってしまった。

『おわ、っちゃった……』

ホームルーム終わりの合図とともにガヤガヤしてくる中、

席に座ったまま小さく呟く

近くで上田くん達の声も聞こえてくる中、

どうにか自分の気持ちを固めようと

深呼吸をして落ち着いた事を

自分で確認してから顔を上げ教室をみると、

残ってくれと言った張本人の周りに人だかり。

残るどころの話じゃない

「ありゃ時間かかるな〜」

『今なら気持ち落ち着いてるのに……』

愚痴混じりの雑談を窓の外見ながら

2人でだらだらしていると、

上田くんの声と共に一気に静かになる教室。

自分らの声しかしないとゆりりんと振り返ると

「あれっ、なんでふたりしかいないの？他の人は？」

「俺が帰らせた」

『えぇ、』

目黒くんを囲ってたはずの人っ子一人居なくなって、

面接練習の時のメンツだけが集まっていた。

相変わらず強引すぎる