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先生に面接官をお願いしての練習や就職組はSPI対策、


進学組は提出書類や小論文等の受験準備、


身なりの指導まで。



毎日のように授業時間や放課後徹底的に叩き込まれた。







上田くんとゆりりんは今までより仲良く、


蓮くんは今まで通り普通に接してくれていたけれど


私がどうもたじたじになってしまっていて、


結局あのことは誰にも話していない








「受かってました〜!」

『ナイス〜!おめでとう!!』








専門学校進学だったゆりりんは


みんなより一足先に合格を掴み取って帰ってきた為、


その後は完全にみんなのサポート役。





その後すぐに私と上田くんの進学先合格も決まって、


ほぼ一斉にある就職試験の日。



クラスの大半が当てはまる為、その日は自習。


といいつつほぼ自由時間。








「あいつまじ大丈夫かな」

「あれ、心配してるの?」

「あのポンコツだぞ、前日まで前髪指導されてるとか有り得ねえだろ」

「人の事言えなかったけどねー」

「うるさ。ちびすけからしたらご褒美だろ」

『静かにしててほんと……』

「短髪似合ってたね」

『……はい…』








指導されて髪を切ってきた蓮くんの短髪が


あまりにも似合いすぎてて、


昨日は会話を交わすことすら困難に陥っていた。








「早く告れよ、あいつ……」

「あーもう本当に余計な事言わないの」

「はいはい…」








是非とも写真に収めたかったけれど、


前日で真剣に準備してる本人に


写真撮ってとはいえずこの有様。








「LINE見ろ」

『え……?』

「早くしろ」








脅され(?)て確認したスマホに


送られてきていた1枚の画像。





迷いもなく既読を付けるとピースした短髪の蓮くんが








『!?……ありがと…………』

「へー、たまには気が利くんだね」

「ちびすけに見せるって言ったら撮らせてくれた」

「ほんといい加減にして」








悶えてる私のそばで行われていた密かなやり取りは


耳に入っておらず、


大切なヒントを受け流していた事は知りもしない。

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作者名:chirua | 作成日時:2023年12月20日 17時

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